FIVBビーチバレーボールワールドツアー2019 4-star東京大会・4日目

潮風公園


男女準々決勝,準決勝


約1年ぶりにビーチバレーを観に行きました。ビーチは通算3度目。


本稿は「なつやすみのにっき:(ほぼ)はじめてのびーちばれー」です。専ら自分用の覚え書き。事実確認してない。そして,競技や試合については無知ゆえ何も書けない。


試合開始は9時半ぐらい(女子の8がけ)だったが,早起きも長時間の観戦も体力的に厳しい。男子準々決勝の2試合目(11時開始予定)に間に合えばいいなと思いながら,実際には開始予定時刻ごろ家を出て,12時半ごろに到着。したら,2試合目の2セット目途中だった。会場ではチケットを買って中に入らないとメインコートの進行具合はわからない(チケット売り場のスタッフにきいてもわからない)親切な設計。

立地


行政区分上は東京都品川区。お台場です。2020東京大会のビーチバレーボール競技の会場。今大会はオリンピックのリハ的な位置づけも兼ねていたようす。


最寄りはゆりかもめの「台場」駅。駅直結はホテルぐらい。駅を挟んで公園の反対側に大きめな複合商業施設(アクアシティ)あり。とはいえ,場所が台場なので近そうでもけっこう遠そうで,時間があれば行こうと思っていたが,その時間はとれなかった。コンビニも銀行ATMもない。コンビニは,フジテレビの中かな……。涼しい最寄りの売店となるとニッコーかヒルトンの中,になるのだろうか。


公園までは駅から徒歩約5分。まっすぐで歩道も広いしあまり広くない道路を1つ横断するだけなので近い。公園入り口から試合会場までは公園の中を数分歩く。途中にトイレと自販機。まっすぐ進むだけなら何もないけど脇に木立の歩道があったかな。遊歩道の先,ちょうどメインコートの奥あたりに公園事務所(ビジターセンター)があるはずだが,気づかなかった(立ち寄らなかった)。


公園の入り口すぐにテントが設営されていて,ボランティアスタッフさんぽい人がわらわらいて,冷感タオルを配布(水も用意していてすぐに浸してもらえた),そのほか,巨大ミストシャワーと救護テント(エアコンつきテント)が設置されていた。大会の雰囲気と少し違うと感じたが,あとで報道記事で読んだところ,それらが,来る東京五輪の暑さ対策として今大会で試みられていたことのようだった。

会場の暑さ対策の取り組みについて


試合会場までべらぼうに遠かったので,オリンピックでもあのへんの場所にあるのだと具合が悪くなったときに何の役にも立たないが,実際には,会場付近に設営されるのだといいなあと思った。以上。


幸い,当日は薄曇り時々晴れ。台風が近づいていて風は強いぐらいだったので,日が射したときこそじりじりと熱いが,それ以外はとても過ごしやすかった。一時雨が降ったが本降りというほどでもなく(いちばん降っていた時間帯はまだ外を歩いていた),猛暑下での大会運営シミュレーションとしては観戦条件が良かったと思う。来年暑くないことを祈るしかない。

会場設営


歩道を抜けた草地の広場が会場。会場入ってすぐにサブコート(無料で観られる)。右手(西。海岸方面)の道沿いにスポンサー企業や品川区のブース,グッズ販売テント。左手(東。当日券売り場大会インフォメーション方面)の道沿いに,飲食屋台(飲み物が1,食べ物が1)とミズノ他こちらも企業の物販テント。

飲食は,だいたい500円600円で,焼きそばたこ焼き炒飯。かき氷。ビールとハイボールと,ソフトドリンクはウーロン茶とジンジャーエールあったかな,……あとなんだったかな。スタグルを楽しむというほどではないが,近隣に食べるところが全くないのでありがたかった。そのほかスポンサーのガラナ飲料のメーカーがガラナとペットボトルの水を150円で売っていてこれらにお世話になった。


サブコートは入り口正面のほかに海のほうに3面あったが,土曜日は入り口正面のもののみ使われていた。


メインコート(有料)は客席スタンドが高くて,タダ観は許さない強い意志を感じた。前売り3000円,当日券4000円。スタンド席はベンチ側(南)を除くコートの三方向に設営。背もたれのないベンチ椅子,座る部分は木質っぽい樹脂っぽい感じの素材(伝われ)。


ベンチ側が大会のオフィスで,エアコン付きプレハブ(!)の建物,2階デッキがたぶんVIP席(ここはオープンエア)。そのほか,選手用のテントとか椅子とか更衣室とかが別にあった様子。


放送席とチームスタッフ席はメインコートの西エンド最上段。日が傾いてからは西エンドは放送席などで影できていてありがたかった。準決勝からなのかな,フジテレビNEXTで放送があったみたい。そんな感じ。


それと,会場の端に仮設トイレが男女各20ずつぐらい設置してあった。

自分の風体


涼しさを第一に,植物素材のつば広帽子,麻のブラウス,ロングスカート(裏地が暑かった……),素足にサンダル。麻かなにかのストール。いつものショルダーバッグと,サブに防水バッグ。色柄の取り合わせを考慮しなさすぎて,道中の町中がかなり居たたまれなかった。


帽子は,買うときには候補のなかからつばが広いほうを選んだつもりだったが,使ってみると物足りなかった。肩幅まで欲しいところ。女優帽。もちろんそれはそれで保管やらの取り回しが悪いので現実的ではないのだけれど。

持っていったもの


氷水を入れた水筒,サングラス,扇子(使わなかった。うちわ配布されてたし,風が強かった),レインポンチョ,保冷剤を布でくるんだもの(これもあまり使わなかった。冷感タオルも貰ったし,南魚沼の雪パックの無料配布もあった),塩タブレット,日焼け止め。途中で水のペットボトルを買っていった。

あれば良かった


クッション。1日座っていたらお尻が痛い。


目薬。なくても良かったんだけど気分の問題。風が強かったので,目に何か入ったらどうしようというおそれがあった。でも,風が強いわりには砂,巻き上がっていなかった。


虫除けスプレー。蚊に好かれる体質のわりに全く刺されなかったので,これも気分の問題。スポンサーのアース製薬さんがブースで虫除けシート(?)のお試しをしていたようなのだが,自分が通りかかったときはよくわからなかった。


長袖の羽織り物。ストールは持って行っていたが肘から先が出てしまう。直射日光に露出しないにこしたことはない。それに,日が暮れてからは風が強く肌寒いくらいだったので,防寒のために。

メインコートの演出


対戦カードや得点経過を示すビジョンが対角線上に2台,それとは別に,場内カメラのリアルタイム映像やリプレイがうつる大型ビジョン(準決勝の途中で撤収していた)が1台。このカメラがしばしば客席を抜いてくる。フレームインしたくないので戦々恐々だった。セット間に流れる音楽に合わせて踊ってると抜かれてDancecomのフレームがつく。夕方以降はアルコールの入った陽気な人が増えて,けっこうあちこち踊ってた。楽しそう。


試合ごとに進行役のMCが2名。日本語MCと英語MCという分担だったが,準々決勝までは,日本語のみMCと日本語も話せる英語MC。準決勝は,英語のみMC(カナダから来た)とマルチMCという体制だった。


選手入場時やタイムアウトなどの進行案内は当然として,主な役割は場内の盛り上げ(つまり客の煽り)。試合前にはコールの説明と練習(?)をし,試合中は,コールの先導。時折,客席スタンドに上がってセット間やタイムアウト時に客いじり(インタビューなど)もしていた。


ラリーが終わると短い音楽が入る。得点の内容に応じて,MCの先導でコールが入ることもある。


コールは,18/19シーズンのサントリーのホームゲームのアレ。強打スパイクが決まったとき(なんだっけ),ブロック(もんすたーぶろっく),サービスエース(えーすえーす)のやつね。あと,追加されたと説明されていた「レインボウ」と「トリック」を,それぞれかんたんな振りつきでコールする。


そっとしておいてくれ,好きに観させてくれ,という気持ちもなくはないものの,どう考えてもそういうシチュエーションではない。夏で,屋外で,ビーチ(の近く)で,酒がある。乗ったほうが楽しいと思います。


ただ,自分がビーチに疎いがゆえなのか,MCさんがもうちょっと選手紹介してくれてもいいなあとは。どんな選手でどんなペアなのかぜんぜんわからないわけ。名前と国しか。


女子準々決勝の2試合目を担当したMCさんだけは,それぞれがどんな選手かを,試合中に触れていた。今何歳で,オリンピックに何回出ててそのうち何回メダルを取って,という程度のもので,これをインドアの日本代表に適用されたらきっと自分は文句をたれるんだろうと思うけれど,それさえも何もなかったほかの試合に比べて,ぐっと立体感を持って試合を観ることができた。プレーや得点に触れるときも国名だけじゃなく選手名を言っていて,彼がもともとビーチのMC経験が豊富なのかどうかは知らないけど,担当する試合の出場選手(トーナメントだから直前までわからない)について準備していたことが好感だった。


夕方からナイター照明が入り,準決勝の前には,光るスティックも入り口で配布された。とくに全員で光らせてどうこうする,ということではなかったので,自分は使わず持ち帰った。昼間の流れる雲も良かったが,暑さが和らぐ夜が観戦には好適だった。

観た試合


1時前から8時ごろまで7時間,5.5試合+インターバルのエキシビション*1を観た。21点3セットマッチなので,比較的さくさく進む。ずっと集中して観ていたわけではなく,バレーはBGVな時間帯も少なくなかった。


過去2回もまじめに観ていたとは言いがたいので,ほぼ初見,で,わからないことだらけだが,世界トップクラスの選手たちの試合を近場で観られたのはお得感があった。


さきにも書いたが,そういう「知らんけどなんかすごい選手らしいよ」「今観ているものはレベルが高いのね」「これは貴重な機会なんだな」といった価値を与える(示す)ことは,ふらっと観に来た初見者の観戦満足度を上げるためには有効だし,満足して帰るためには必要な要素とおもう。ふらっと観に来た初見者は,自分が接している試合を観ただけで「すごい」とは思えない。判断能力と判断材料がないから。オリンピックは,大会自体が価値を担保している。


優勝したノルウェイのモール/ソロムのペアは強すぎた。1番をつけてるモールがブロックの鬼で,準決勝戦,21点2セット(ストレート勝ち)のうち何本キルブロックがあったかね,あまりに頻発したので早々に数えるのを放棄した。


だんぜん強かった。どんどん開いていく点差を観ていればそれは自明,というか,こちらは,その結果を以て「強い」と判断・理解している。なぜ強いのか,プレーのどういうところが良いのかは,観ていてもわからないので,もったいないというか悔しいというかじれったいというかかなしいというか。つまり,判断能力と判断材料がない。


帰宅後に世界ランク1位と知った。自分の圧倒的な準備不足は否めない。


準優勝したドイツのペア(イラス/フルーゲン組)をつい応援していた。準々決勝も準決勝もブラジルのペア相手に第1セット落としてからの逆転勝ちという。準決勝のセルーチ/フィリオ組との対戦は,入りが悪くとくに序盤はミスも多かったが,なんだろうね。追い込まれてから粘ってなんとかセットを取って試合も取っちゃうところが楽しかった。会場も大いに沸いた。


この準決勝戦はほんとにすごくて,それに限らず,女子の準々決勝と準決勝も,もうどこの誰が,とかは覚えていないけれど,サーブがえぐくてエース量産していたり,ボールが繋がったり,選ぶコースがすごかったり(そこに打てる技術という意味でも),コートの端ぎりぎりに決まったり,そしてみんなむちゃむちゃかっこいい。


とっちらかってしまったけれど,なんなら翌日の決勝も,という気持ちにはなった。でも体力面を考慮して自重した。


「座ってるだけだから」と油断していたが,自覚しているよりはたくさん疲労していた。帰りの電車で睡魔に負けるぐらいには。自覚するよりも早めに行動すべきなのがアウトドア。そして,おそらく暑さと海風にさらされて乾燥したと思われる顔の肌荒れは,数日経っても恢復のきざしが見えない。

*1:ビーチサッカー代表選手によるフットバレー。お気楽エキシビションなのにボールコントロールがめちゃめちゃハイレベル,試合はぐだぐだだったけど魅せるプレー満載でとても楽しかった。