令和元年度(2019年度)天皇杯・皇后杯東京都ラウンド

東京電機大学中学高等学校


久しぶりの都予選観戦。47の都道府県ラウンドのラスト。


場所はいつもの電大ふぞく。体育館は空調は入っている。フロアはそこそこ効いていたようだが(それでも13点での給水タイムはあった),あたたかい空気は上にのぼるので,観覧エリアは32℃をこえていた。


男子7チーム。女子に至っては大学のみで4チーム。エントリ数少ないなあ。なんか,ねえ……参加チーム数の多い県もあるのだけれど。


男子は法政が毎年出ている印象だったけど,今年は出なかった。


例によって遅刻して行ったので観た試合のみ。手ぶら(カメラもメモ帳もなし)。出場選手もわからない。

桜美林大学2-0三菱UFJ銀行


ぎんこう観たかったけど第1試合10時開始だったので諦めた。第2セット龍くんがトス上げてたと聞いて,いやでも,10時開始はつらい。

専修大学2-0東陵東京クラブ

日本体育大学2-1桜美林大学


この試合の第3セット途中ぐらいで到着。桜美林は東日本インカレのときからまた背番号が変わっていたかもしれないし変わっていなかったかもしれない。


1部(7位ではあったが)と2部下位の対戦だったが,一見してそこまでの大差ではない。


日体大は3年生がいない様子。逆に東日本インカレでベンチアウトだった4年生がコートに立っている。道井,仲本,西の3人が並んでいた。


ちょうどこのとき隣のコートで女子の日体大桜美林B(2チーム出していた)が行われていた。


男子もエントリ数が少ないが女子はもっと少ない。青学対日体大の代表決定戦となり,青学が都代表となった。


東日本を制した青学が都予選に回っていたのが意外だった。いや,女子のブロックラウンド推薦枠の数を把握していないのだが。


桜美林日体大が男女揃ってエントリしていたので,「青学男子もエントリすればよかったのにー」と言っていたのだが,もしエントリしてたら関東1部のデータ班が来てただろうね,などという話を。関東1部をなぎ倒して準優勝したが,もちろん対戦してない,会場も違うとかのチームも少なくないわけで。

専修大学2-0東京海上


シード位置にいたまりんちゃんはこれが初戦。おおむね,先月の全日本実業団と同じ顔ぶれだったかな。高橋,廣瀨,立木,太田,岩本,上田,でリベロが濱中・阿部のスイッチ。だとおもう。慶應率高め。


岩本は自分のなかで「アタッカーだけどリベロやってる選手」イメージが強く,ゆえに岩本がアタッカーだけどアタッカーやってて濱中がリベロやってるのが見慣れない。


動きを見てもスイッチリベロするなら岩本のほうがフィットしそうだけど,はまーは肩の具合がなんだかどうだかと風の噂をきいたので(三郷でちょっとアタッカーしてたけども),そういういたしかたない事情があるのだろう。


専修は4年生がベンチアウト(登録外)。むしろ,日体大4年生出てるんだ,と思ったぐらいで。MBは1年生の25下鶴28増田の対角。サイドは東はいたけどベンチで,中村啓人と中村太陽or藤中,みたいな感じだった。あとは,久保下,久保,大林。第2セットは颯志がOPだったかな。


専修の1年生は春のパンフに載っていないので困るざんす。登録が間に合わなかったのではなく,たんにパンフのページ割を間違えた(専修の2p目が幻と消えた)んじゃないかと疑っている。

専修大学2-0日本体育大学


うろおぼえスタメン


日体大: 6道井 1仲本 5西 31水野*2(2s-33武藤) 17小田 28川口 L16市川*3


専修大:14久保下 16中村啓 8谷 10久保 19藤中?*4 25下鶴*5 L20大林


奇しくも春リーグ6位対7位の対戦。4年生のいない専修大対3年生のいない日体大。主力のスタメンを2人欠く点はおあいこ。


日体大は,3年生がいない,だけでなく,1年生を試合に出そうという意図が窺える。


勝敗は別として,第2セットの起用及び配球には腹に据えかねる部分があるのだが。


第1セットが水野,第2セットが武藤。第1セットの水野が1年生らしくコートで声出したり先輩にからみにいったりしててかわいいなって思って,プレーはあんまり記憶にない(目立って悪かったということはけしてない)けど,第2セットはスタートから武藤になった。


武藤は桜美林戦の最後(たぶん)ちょろっと小田に交代してアウトサイドのポジションに入って,この試合ではOP。それならそれでもいい。武藤もまた1年生のおしごとな感じで微笑ましかったのだが,


全くと言っていいぐらいトスが上がらなかった。ボールに触るのはサーブとブロックだけ,と言って過言でないぐらいに。


合わないのか,いや,そもそもアタック打数がないものに合うも合わないもない。専修は久保や中村(啓)のミスも多いけど入ると効果の高いサーブでごりごり日体大のレセプションを削る。仲本はバックアタックも入るが小田が後衛のときは,スパイカーは仲本1人。それだけ絞れれば,ディフェンスできる。


そういう試合展開で専修が20-17ぐらいまでリードしていたけれど,そこから日体大が追いついた。フルセットに持ち込めれば日体大に目もあろうと読んでいた。


そんな最後の最後,デュースからのアドバンテージ取りかえされてからのレセプションアタックで初めて(さすがに初めてではないと思うが印象として初めてぐらい),苦しい場面で苦しいトスを,武藤に上げるかね。セオリーはOPのエースに託す場面だったけど,このセットそんなんちゃうかったやん。しかも,たしか小田前衛やったやん。それまでOPに上げそうな場面でも小田の前衛レフトだったやん。


うーん。


試合全体で観れば,専修の調子が悪くなくて,第1セットのさいごらへんでサーブで殴って決めた久保が今日のエースじゃな,とは思うし,第2セットのその最後の場面もサーバーは久保だった。強いサーブが入って崩した。中村啓も,東が入るのと比べるとかなり攻撃ピーキー感はありつつも,それはそれで悪くなかった。柏田・谷に比べるとMBの打数少なめな印象は受けたがそれも追々解消されたし,日体大の攻撃が単調だった部分はあれど大林中心にディフェンスが硬かった。


天皇杯って目的が難しい部分はあって,とくに今年度はファイナルラウンドが3月だから,ファイナルに残ったとしてファイナルに4年生は出(られ)ない。なのに3年不在(理由は不明)4年エントリな日体大は,3月のファイナルのために戦うという位置づけではなかった(もしくは,そう位置づけられなかった)と思うので,


でもまあ,うーん……いささか釈然としない感じは……否めず。これがいつか,今年の冬でも3年後の冬でも,に,繋がると良いなあと。

「超」観戦術


余談だが,数日前から,山本隆弘氏の「バレーボール超観戦術」を読み進めている。興味深いが難しいので遅々として進まない。第2章ではローテーションごとのサーブの狙いどころが図入りで解説されている。頭の中で人を動かすのに時間がかかる。


専修のS1(レセプション)ローテーションが面白かった。一般に,S1はライトの選手(セッターをポジション1としたときの4の選手)がレフトから,レフト(セッター起点にポジション2)の選手がライトから打たねばならない,ゆえに苦手とするチームが多い,とされるのだが,専修はS1のレセプションアタックでも久保がライト,中村がレフトに移動して打つ。そのために,レセプションのフォーメーションは極端にゾーン1付近に人が集まっていた。


第1セット試合開始,日体大専修大ともにS1スタート,日体大道井のサーブ,が,わちゃわちゃかたまっているゾーン1を狙う。誰が受けていたかは覚えていないが,ややレセプションが苦手そうな中村(啓)の前狙いだったか,久保下が前に出るのを塞ぐような久保がライトに行くコースを邪魔するような,そういうコースに実によくコントロールされた(道井うまいなーって思った)速めのまっすぐなのが飛んで来て,それでたしか0-3ぐらいまで日体大がリードしたと思う。その後もS1は専修にとって難所になっていた。


なぜスタートローテーションをS1レセプションの頻度が最大になるように組んだのかわからんのだが,ほかに理由もあるのだろう。第2セットはS6サーブスタートにかえて,だからということもないけれど,セットの入りはずいぶん楽になっていた。


また,ブロックとディグの関係についてもさらっと触れられている。具体例というよりも基本的な考え方なのだが,そのつもりで観るとたしかに,レシーバーはそんなに無闇に動いてなくて,いる位置にボールが飛んでくる。のがわかった。たしかに,打たれた瞬間にコース考えて移動して上がるような打球のスピードではない。


本は本として読んでいるときは人の動きを想像しづらくて難しいし,実際に観戦するときに本に書いてあったことを思い出して意識して観るのも難しいのだけれど,少しずつ見方が広がっていくと楽しいだろうと思う。


本の中で「ローテーションごとの攻撃の選択」という話が振られているので,それはぜひ秋のどこかでやってみたい。メモを片手にそれだけに集中して観ないと無理そう。


www.kanzen.jp

*1:公式サイト表記。日本ウェルネススポーツ専門学校,と思うのだが。

*2:とわっ子

*3:全体的に前後逆かも。

*4:中村太陽だったかも

*5:宮崎っこ