第71回黒鷲旗全日本男女選抜バレーボール大会5/6(土)大会6日目 決勝戦

丸善インテックアリーナ(大阪市中央体育館
特設コート.11時:女子決勝 14時:男子決勝.
ベンチ入りメンバーアナウンスあり,スタメン呼び込みあり.クロッキーぬいぐるみ(小)のスタンド投げ入れは準決勝から.(決勝戦は席が遠いのでなかなか届かない).
チャレンジシステム(ビデオ判定)あり.ビデオ判定の映像も開示.

そんなこんなで6連戦の最終日.今日こそ起きられないかと思ったけれど,試合開始のアナウンスを聞きながら入場し,スタメンコールの合間に着席するぎりぎりぶりながらも,なんとか試合開始のホイッスルには間に合った.奇跡の全日程全試合ノー遅刻でした.ただし早退は少々.

表彰式・閉会式は16時20分開始.関係各位,お疲れ様でした.

毎日新聞の特設サイト(見逃し配信あり)
https://mainichi.jp/kurowashiki2023

公式記録が載るであろう大阪府バレーボール協会のサイト
https://www.ova-gr.jp/kurowashi_71st

女子決勝 PFUブルーキャッツ 3-1 埼玉上尾メディックス(25-23 25-22 23-25 25-16)

〈メモらん〉

  • メモとらずにみていたのでメモじゃない欄.
  • 昔々,チャレンジする側として入れ替え戦を見たようなチームが黒鷲旗の決勝で対戦している.女子はぜんっぜん分からないので,いまのチームの勢力図も代表選手がいるのいないのもなにも分からないけれど,両チーム初の決勝戦進出,どちらが勝っても初優勝.という顔合わせだった.
  • むしろ監督コーチのほうが名前を知ってるやつ.PFUの坂本監督(元FC東京監督),岩井マネ(元富士通),上尾の大久保監督(元新日鐵),冨田マネ(元FC東京).
  • PFUのアップゾーンが上尾応援団の音楽にあわせて踊っちゃうような子たちで,かわいかった.そういうカラーは変わっていないみたいで楽しい.
  • 準決勝の試合内容があまりに違っていたし,リーグ順位をみても上尾のほうが上手なのかなと予想していたんだけど,試合が始まるとむしろ逆で,おおむねPFUがリードし,上尾が追い上げる展開になった.
  • 昨日の準決勝第1試合の,ちょこちょこちょんちょんした,ブロッカーも一緒についてくるブロードやちゃんとミートできないティップでふにゃふにゃラリーが続いていた試合は何だったのか.ちゃんと力ののったスパイクあり,バックアタックあり.
  • 自チームのカラーやタイプとは別のところで,その試合のムーブメントが発生することは往々にしてあるので.
  • それで言えば,決勝戦は,かなりハードな試合だった.面白かった.
  • パワフルだなーと思って見ていたPFUの大村はmy若鷲賞候補筆頭で,納得の受賞.

男子決勝 ウルフドックス名古屋 3-0 サントリーサンバーズ(25-16 28-26 33-31)

サントリー:6彭 5山本 10藤中謙 12佐藤 13ムセルスキー 7アライン L8藤中颯
WD名古屋:19高橋 8王 3クレク 1山田 2山近 5前田 L17市川

WD名古屋:8王 3クレク 1山田 2山近(14椿山) 5前田 19高橋(23勝岡) L17市川
サントリー:10藤中謙 12佐藤 13ムセルスキー 7アライン 6彭(22鍬田) 5山本(17樫村) L8藤中颯

サントリー:6彭(20西田) 5山本(17樫村) 10藤中謙 12佐藤(22鍬田) 13ムセルスキー 7アライン L8藤中颯
WD名古屋:23勝岡(19高橋) 8王 3クレク 1山田 2山近(14椿山) 5前田(13小山) L17市川

〈メモらん〉

  • Vリーグファイナルと同一カード.サントリーは二年連続の決勝戦.名古屋はおそらく初の決勝戦
  • サントリーは第1セット開始早々から名古屋のブロック祭りにはまる.昨日は止まらなかったムセルスキーのスパイクも,名古屋がけっこう上げていて,もはや意図的なのか偶然体に当たっているのか意味がわからんレベルだった(前者です).そして,次第に立ち直ってきたサントリーも,クレクのスパイクに対応する.そーしが人間離れしたディグや繋ぎを見せる.V1,世界が違う.怖い.
  • 意味の分からん異次元の打ち合い&拾い合いが続く第2セットの終盤,まだサントリーがリードしていたときだったが,「ストレートだけどすっごい濃い試合だった」と総括しそうな予感がちらっとよぎった.
  • 予感が的中した.もちろん,後出しじゃんけんです.
  • ストレートだったけど.双方からチャレンジ要求が乱れ飛び,第3セットのロングデュースがのっかって,試合は2時間近くかかった.
  • 第2セットも第3セットも,さいごは名古屋側がチャレンジをし,それが成功して主審の判定が覆った.勝敗を分けたのは人間の目で判別できないぐらいの僅差.
  • 優勝したらMVPはクレクの動体視力じゃな,と,わりと本気で思った.
  • 今大会,グループ戦から準決勝まで,あちこちでしばしば,ジャッジに対して荒ぶる選手の姿が見られた.V1の選手ビデオ判定慣れしてるんだろうなあと見ていた.
  • 複数コート進行でビデオ判定を入れるのは現実的に難しすぎるだろうし,なくても公平なことには変わりないものの,サントリー側のチャレンジ含めてこうも決勝戦でチャレンジ成功例が多いと,人間のみのジャッジに不信感を抱いてしまうかもしれない.人間の目の限界と割り切って,できるだけビデオ判定ができるようになるといいよね.ぶーぶー言ってイエローカード出て,を見るのは愉快なものではないので.
  • 並外れた視野の広さと動体視力とボールコントロール技術とで優勝に最大の貢献をしたクレク,体のほうはほんとに限界に見えた.第3セットのデュースあたりからはボールデッドの間に膝に手をついてかがみ込んでいることが多く,立っているのさえもやっと,という雰囲気だった.
  • 勝利者インタビューでは,今までのバレー人生でいちばん疲れた大会だった,と,軽い口調で冗談めかして答えていたが,ほんとのところは笑えない(笑うしかない)心境だったんじゃないか.
  • これまで名古屋(合成)は黒鷲旗は監督と外国人選手は登録外のことが多かったので,クレクにはアンビリーバブル体験だったことでしょう.東山戦以外は出たのかな.ほんとにほんとにお疲れ&ありがとう,ですよ.
  • 準決勝と決勝を,退団・引退の決まっている前田と山近が引っ張った.優勝して,笑顔で胴上げをされて花道を飾れる選手は一握り.長く見てきたファンにとって貴重な機会で,とても大切な時間だ.
  • 思い起こせば数限りない選手が,宙を舞った.黒鷲旗ならではの風景で,昔はどこも事後の発表が基本だったので,ここでそれとなく察することも多かったものだ.
  • サントリーはは栗山&小野はリーグ最後に引退していて,新チームでのぞむ大会.目的は必ずしも優勝ではないのだろうと感じた戦い方だった.
  • セッターの山本とMBの佐藤を軸に据えて選手を入れ替えつつの6連戦.こちらもムセルスキーが準優勝に大いに貢献した.
  • 第1セットの状況を立て直して,爪の先1mmの差,ライン1cmの差で戦えたので,収穫はきっと多い.

個人賞(特別表彰選手)女子


  • 黒鷲賞:鍋谷 友理枝(初)(PFU
  • 敢闘賞:内瀬戸 真実(埼玉上尾)
  • 若鷲賞:大村 季色(PFU
  • ベスト6:山下 遥香(初),鍋谷 友理枝(初),志摩 美古都(初)(以上PFU),内瀬戸 真実(2),権田 寛奈(初)(以上上尾),金田 修佳(初)(岡山)
  • ベストリベロ:山岸 あかね(初)(上尾)

個人賞(特別表彰選手)男子


  • 黒鷲賞:クレク・バルトシュ(初)(WD名古屋)
  • 敢闘賞:ドミトリー・ムセルスキー(サントリー
  • 若鷲賞:山本 龍(サントリー
  • ベスト6:山田 脩造(初),クレク・バルトシュ(初),前田 一誠(初)(以上名古屋),デ・アルマス アライン(初),藤中 謙也(2),ドミトリー・ムセルスキー(3)(以上サントリー
  • ベストリベロ:藤中 颯志 (初)(サントリー

〈メモらん〉

  • 初受賞者が多い個人賞.場内アナウンスで「初受賞です」が繰り返されるたび,フレッシュな気持ちになった.
  • 男子個人賞はおおむね想像の範疇内.おさまるところにおさまった感じ.
  • ベスト6にMBがいないなんてことは今更なので.気にしない(セッターがいてよかった)(女子はMBもいる).
  • まったくの余談だけれど,名古屋の山田が大阪市中央体育館センターコートでプレーしているのをサイドライン側の席から見ていて,ふと2014年の全日本インカレを思い出した.同じ画角で山田を見たのがそれ以来だったのかもしれない.
  • 思い出したからどうということはない.今日は勝ってタイトルを手に入れたが,あの時の忘れ物といったシチュエーションでもない.
  • 派手ではないが安定したプレーで戦い抜いた山田のベスト6に,良かったねぇ,と思った.今日こそ山田のサーブで殴り続ける展開にはならなかったが,今大会を通じてサーブが凄く良かった.強いだけじゃなく狙い所が良く,ブレイク率が高くてミスも多くなかった.名古屋で積み重ねた歳月を想う.
  • 個人賞のてんぷれをコピペするために去年の決勝戦の編集ページを開いたら,サントリーのスタメンが半分以上違っていた.
    cana.hatenablog.jp
  • 1年って短いようで長い.この大会に関して,色々な面で,苦々しい気持ちもないと言えば嘘になる.
  • 毎年書いてるような気がするが,大会を通して運営スタッフのみなさんのあたたかさに触れて,試合も朝潮橋の広々とした空気も多いに楽しみ,去年からの方式も自分には良い方に作用して,大阪グルメも差し挟み,充実の6日間.だからこそ,客入りの寂しさが寂しい今年の大会だった.
  • トーナメント戦の後半日程はそういうものだし,女子の久光出てない・JTグループ戦敗退・東レ準々決勝敗退のコンボはデカかろう.昨日の能登半島地震PFU応援来られない人もいたかもしれんし.埼玉遠いし.そもそも祝日じゃなくてふつうの土曜日だから,用事のある人も多いだろうし.中央体育館のキャパ広いし.
  • 閉会式では,閉会の挨拶でも場内のアナウンスでも「また来年」と言っていた.何かと動きがあるだろうけれど,まずは,また,来年.