家(建物としての)
戸建ての家を一から建てる系(もちろん自力で木を切り倒すのではなく設計士やら建築士やらに頼んで最終的には工務店なりが建てる)の雑誌を見ていた。普段目にする機会の多い間取りは賃貸や分譲のアパート・マンション,建て売り分譲の戸建て住宅のそれなので,オリジナル設計の戸建て住宅にはそれらとはまた違ったパターン(流行?)群が存在するのね,と新鮮で興味深い。建て売りの物件の間取りとは大きく違うんだけど,でも本に載っている間取りはどれも(オリジナルでありながら)共通の特徴がある。機能としてはどれも家であることとか建築法のいろいろだとか資材だの設計上の物理的な(??)いろいろだとかの結果で似るのはわかるんだけど,それはそれで建て売りの物件とは違うところがおもしろい。たいがい,最近の家は壁やドアや天井が少ないのが流行のようだ。建坪が狭い家が多いことによる策かもしれんが,開放感や一体感があって,こぢんまりといい感じ。もちろん雑誌に載るような写真なので生活感はまるでないしぴかぴかだしめちゃくちゃ内装だの材だのに凝っていて,坪単価の高さは(見ていないけど)きっと想像を絶するんだろうが。
わたしは一から土地を買って一から設計をして(もらって)建てるということは将来にわたってなさそうので(まだわかんないけどね),ちょっとうらやましいと思っていたのだが,夫に,あんたこそその気になればいつでも土地代不要で一から上物だけ建てられるだろうと言われた。うーむ。確かに母屋でなければどうにかしようはあったか(母屋は勿体ないし忍びないしお金もない)。
実家に対する一番の不満点はダイニングキッチンが壊滅的に狭いこと(かなまるには狭くないと否定されたが手狭で不便ではあろう)なんだけど,でもまあ自分が住んでいるわけじゃないから,住まない家にごちゃごちゃ言ってどうすんのと。ただ,自分が住むとして考えるとダイニングキッチンの手狭さ(拡張不可能)と近代家屋には必ずある所謂リビングというものがない(設定しづらい)のが気にはなる。つまり,幻想の世界としてありがちな「家族の団欒スペース」がせせこましいというかないというか。それはそれで今までこれで75年ぐらいやってきているわけだから,ここ何十年かの流行に乗ってどうたらこうたら言うのもアレですかね。
ひとつ,ダイニングに関しては食卓をふた回り小さいものに変えればだいぶんせせこましさが解決するんじゃないかとはかなまるとの共通見解。今のテーブルは6人がけにしても大きい。4人で住んでいるんだし,滅多に全員そろわないんだろうし,「広めの4人がけ」ぐらいのテーブルにしたらどうよ。そして椅子も小さめのものに変える。理想を言えばあとほんの少しテーブル面と椅子の座面が低いと落ち着きもあってよいかと(男性陣が座りにくくならない程度に)。言うだけならタダ。せっかくナチュラルウッドの内壁にリフォームしたのにダイニングセットは35年(?)選手というのも。言うだけならタダ。
そんなことをぶつぶつ考えながら記憶に頼って今の実家の間取り図を書いていたのだが,出発までの残り時間も少なくなってきたのでこの辺で。なんだか雲行きが怪しくなってきた。そういえば台風14号はどうなったのだろう。