マニキュアを塗った直後に電話がかかってくると,たいへん困る。


出られないので。電話が外に出ていれば細心の注意をもってすれば出られないこともないけど,たいてい鞄の中なんだよね。


マニキュア直後なんていう時でなくても,鞄の中から電話を探して取り出すまでには時間もかかる。それは別に構わないんだけど,そのあいだしつこくぶーぶーいわるのが,急かされているようで(本当に急かされているのだが)あんまり好きではない。


そういうときは相手をかなり長いこと待たせているので,結果的に出た瞬間入れ違いで切られてしまうこともしばしばある。そういうときはかなり脱力する。そしてとりあえず何にともなくいらいらしてみる。


と,ここまではよくある話。そして。電話を切った直後に同じ相手から何故か家電の方に電話が入って,家にいることが分かっているのに留守電にむけて喋るなー。最近ヤツは,わたしの携帯電話が充電中は着信反応レスになることを知って,家にいるのがわかっていて携帯電話にかけて出ないときには家電にかけてくるようになった(もしかしたら,今までもやっていたのかもしれない。或いはそれを口実に,わたしがちゃんと家にいるかどうか確かめているのかもしれない。こわいこわい)。


確かに,充電中は家の電話にかけてくれないとわからない。朝まで気付かないままかもしれない。わたしが充電中かどうかなんて,わたし以外の人間にはわからないんだから,それは仕方がないことなんだよね。以前は,家の電話回線はネット接続で塞がってることもあったから(そんなにつなぎっぱにはしてなかったが)諦めていたところを,ADSLになってからは電話回線が空いているのもわかっているしね。


と,冷静に考えればそういうことなんで,家電にかかってくること自体はいいとしても,なにも電話にむけてくどくどと話さなくていいよ。出られないから出られないんでしょう?


電話が鳴ったとき折悪しくわたしはキッチンで熱湯を扱っており(お茶をいれるためにわかしていたお湯が丁度沸騰していて,急いで茶筒をあけて急須におちゃっぱを移そうとしていたまさにその時だった),即座にガスの火を消し茶筒その他を放り投げてすっとんで行けば出られたかもしれないが,2コールで留守電に切り替わるから諦めていた。まさか留守電に話しかけるとは。


そうこうするうちに携帯電話にかけるとかなんとか言って切れたので,こっちから折り返すかーとほてほてと部屋の方に戻ったら携帯電話がぶーぶーと言う。やれやれかけてきたのね,と思って着信表示をみると違う相手だ。わたしにどうせぇと?


これが0時20分ごろの話。


電話でおしゃべりをすることそのものは好きなんだけどさぁ。前の携帯電話のときはそこまでいらいらしなかったから,やっぱり端末の機種のせいでしょうか。常時マナーモードでバイブレーションだけというのは前の端末の時から同じなので,バイブレーションの震え具合(ぶーっという音はするので,そのぶーの間隔とか音量とか音程とかの要素かな)がちがう(そして妙にせかしててわたしのかんにさわる)んじゃないかとか。バイブレーション具合が3種類あるらしいんだけど,わたしにゃ違いが全然わからんかったですが。それに,充電中の着信に全く反応しないことが諸々のイライラの遠因になっているというあからさまな事実も捨ておきがたい。マナーモードじゃなく,かつ,着信音が鳴るように設定してたら鳴るんだったような気もするが(鳴らさないし)。


余談になるけど,つい昨日まで受話音量(着信音量ではない)がなんでかMAXになってて,母親の声なんぞ割れまくりで話しててうるさくて頭痛くてかなわんかった。電波の入りが悪いときにでも変えてたんだろうなぁ。やれやれ。


母親といえば。先週の金曜日だったか,実家から深夜1時過ぎに着信があって,そのときは(充電中だったのか)鳴ってるときは気付かず,30分ぐらい経ってから着信に気付いて何がおきたかと思って慌てて折り返してかけたけれど誰も出ない。不安を覚えつつもどうしようもないからそのままにしておいた。で,翌日の昼だかに母親からかかってきて言うことには「ちょっと訊きたいことがあって」。


「1時にかけてくるな!」とかなり強い口調で言ったら「だってかなまるさんは11時か12時ぐらいがいいって仰る」だの言い出す。そもそもわたしはかなまるじゃないしかなまるとわたしは全然違うサイクルで生活しているし(彼女の理論では「いまどきのわかいひとじかん」という括りで一括されてしまうのだろうか),だいいち11時か12時ごろと1時過ぎとでは1時間違うのにそこを一緒くたにしてほしくないんだけど,どうだろう。同世代の,それもよく電話をしている人間からかかってくるのであれば別にどうとも思わない時間帯だけど,実家からの電話となるとそこは構えるとおもうんだけどなー。たとえ翌日が休みで夜更かししていてもね。


電話はこわいね。学生時代(まだ携帯電話を持っておらず,当然の如くナンバーディスプレイでもなく)の終わり頃は,コール音ゼロで留守電になるモードに設定していたものだ。どうしたって,見えない相手の時間にいきなり割り込む。無粋で無礼なことこの上ない。しかも,かかってきた相手の都合がなかなか優先しづらいしくみになっている。少し長い話になるときなど礼儀として「今よろしいですか?」と訊いたりするけど,そもそも相手の手を止めて電話口に出している時点で,充分時間に割り込んでいる。しかも出るまで10回鳴らすぐらいは普通だし(それぐらいでないと,気づけないケースもあるし手を止めて出ようとした矢先に切れて却って腹が立つケースもある),その間ずーーーーーーーーーーーーーーっと急かされるし。


電話でお喋りするのはすきだけど,そういう理由で電話がかかってくることに関しては神経に障ることが多い。マニキュア,トイレ,台所(とくに手が濡れているとき)。お風呂は聞こえないからいいとして。あと,これはごくごく個人的なことだけど,メールを書いている最中やたわごとを書いている最中にかかってくるのは思考が寸断されるのでちょっとがっかりだし,TV番組に見入っているときも場面によっては(たとえばドラマの山場とか,9回裏ツーアウトランナー2塁で4番バッター点差は1点以内とか)無念なことになる。


ただ,わたしに電話をかけてくる人にはその人なりの時間の組み立て方や都合や事情や,そしてもちろん電話をかけてくるに足る用件があるので,見えないわたしの都合を優先してほしいなどというつもりは,全くない。仮にわたしの様子が見えていたところで,家に帰ってから寝るまでの短い時間のほとんど(9割は堅い)は上記「かかってくるとちょっと困る」かまたは「かかってきても気付かない(充電中かお風呂ね)」に該当するので,わたしの状況を考慮してわたしに電話をかけるとなると,わたしが家から駅まで歩いているときぐらいしかなくなる計算になって,それはなんかちょっと違うような,と自分でも思うものだった。


やれやれ。


「いまかけてよいかどうか」を,相手の邪魔をすることなく確認する方法として,事前に携帯電話にメールを送る,という手法がある。これは,今のところなかなかに便利な方法だと思う。ただし,欠点として,「いまかけていい?」というメールに対して返信をしていないにも関わらず電話をかけてくるバカが居るということ。気付いていなくて返信していないならかけてくればメールより着信ぶーぶーが長いので気付く可能性はたかくなるけど,それならメールを送っている意味がまったく無い。「あとにして」と返事ができれば問題ないけど,最悪なのはメールに返信できないぐらい「いまかけてこられてはよくない」ときに,返事を待たずに電話をかけてこられるケース。


このときは怒りましたが。そういうときはわたくしは著しい視野狭窄でもって瞬間沸騰するので,たいへん見苦しいことになります。ごめん。


自分がかける立場になると,そういうことを全部わすれてしまう。かなまるが塾でバイトしてる時間でも(つまり,相手の状況が多少みえているときでも)かけてしまうし,一度10回ぐらい鳴らして出なかったのに,5秒と間をおかずに3回ぐらいかけ続けることもザラだし。立て続けにかけたって,出るはずないよね。わたしはそれで「もぉ〜,なんで出ないのぉ」とぷりぷりしつつがっかりするだけだけど,鳴っているのがわかってて出られない本人のいらだちたるやいかばかりのものか。たとえば部屋だとか研究室だとかで電話をおいてちょっと部屋を離れていたら,「あー,かなまるさん電話なってるよー,まだなってるよー,うるせぇよー,どこいったんだよー」ってことも,たくさんたくさんありそうだし。


携帯電話は,どこでも出られる反面,たとえばトイレに行くとき程度でいちいち電源を切りはしないので,鳴っているけど出られないという場面も増えていることは,認識していなくてはならん。昔よりも割り込み失礼度が上がっていると思う。


「10回鳴らして出なかったら切りましょう,一度かけて繋がらなかったら10分経ってからかけ直しましょう,夜9時以降はなるべくかけないようにしましょう,用件は手短に1回の通話は3分以内」と母から厳しく言われていた。わたしが身につけていないのはもちろんのこと,彼女自身今ではどれひとつ守っていない。時代や状況によって望ましいエチケットやマナーが変わっていくのは当然としても,上に挙げたことは今だって気心の知れた相手にかけるときでなければ心がけておいた方が良いことだと思うがね。母にとってわたしは気心が知れているのだろうか。やれやれ。(02:15)