夕方所用で新宿に。

出先の最寄り駅は都営新宿線新宿三丁目(からさらに東へ歩いて新宿一丁目)なのだけど,せっかくなので帰りは新宿駅まで歩いてみた。閉店まで数十分という伊勢丹に立ち寄り,バッグや靴などを通り抜けがてらつらつら,と,目の前のエスカレータ前スペースにゆかたを着たトルソが数体。


なんかよぅわからんけど,やっぱり着物流行ってるんですかね。週末に都会に行けば(全年代を通して)一人ぐらいはたいてい着物姿の人を見かけるようになってきたし。でもって,今年のゆかた案内のためのトルソ群,ゆかたの柄も帯も,着せ方も,数年前の<ゆかた>に比べて随分<夏着物>っぽい感じだった。トルソの3分の1ぐらいは名古屋帯だった。わぁお! 伊達襟っぽく白いレースの襟を覗かせているの,かわいい。


そしてふらふらと何かに引っ張られるようにエスカレータを7階(呉服売り場)まで。ああ,ゆかたがいっぱい。まだ5月中旬だからか,催事場ではなく(なぜか催事場は「ふりそで」展。次はゆかたかもね)個々の売り場で展開していたのも(客が少ないのも),品がよくていい感じ。そしてそして,素敵反物がたくさん(感涙)。帯も綿100%とか博多織とかがちゃんと揃っていて,なんだか素敵だ象。


はぁはぁ(息荒い)。


しかしさすがは伊勢丹様。全体的にお値段が高い。仕立て料金も高い(ミシン縫いで1万数千円,手縫いだと2万円近い)。ゆかたなのに。生地も高い。小千谷縮(麻)の5万400円とかは,まあ,仕方ないにしても(仕方ない?),綿紅梅でもこないだ衝動買いしたシルクワンピよりも高くなるんだよなぁ。悩ましい。トータル5万円ぐらいで買えればいいか……と思うんだけどそれだと帯まで買えへんし。去年と同じこと言ってますね(笑)


生成地にお魚さん模様(色は青とか赤とか)というめっちゃめちゃキュートな木綿の半幅帯を見つけて,買いたいモードで頭が煮えそうだった。1万3千円,閉店まであと5分,どうするハタノ?!


しかし,どんな着物(ゆかた)ならそれが合うのかイメージが湧かず,だいたいお前いくつやねん(今年で27です)と自分に突っ込み。つまり,それぐらいポップでキュートだったわけ。帯としてはかわいいが,これはこの先何年わたしが締めて許されるだろう(ってか既にダメなんじゃ?)などと躊躇して,結局財布は鞄のなかに居続けた。


しかし帰るみちみち,あんなゆかたならいいかも,と思いつかないでもなかったので,手に負えない。<あんなゆかた>は持っていないので,帯に合わせてゆかたを誂えることになるのですが。そこまでするほどのお魚さんか? うーん。それに半幅だしなぁ。名古屋帯の方がいいなあ。


しかし「これをわたしが今日買わずに帰って明日誰かに買われたらどうしよう」と,かなり本気で眉根を寄せていたのも事実で。


帯はともかく,ゆかたは,デパートは不当に高いなとは思った。品揃えは豊富だけど,ちょっとおかしい。明日元気があったら浅草でも行ってみるか。


今年のゆかた,どうやら(今のところ)藍色や濃いめのグレーがベースのもの多いようですね。全体的に彩度の低いトーンが多いな,とは,先だっての呉服チェーン店でも感じた。


金曜日の夜は,土日ほど混雑もしておらず,仕事帰りに寄ったらしき人たちでそこそこにぎわっていてちょうどいい感じ。いいなぁ都会で働いている人はその気になれば仕事帰りに寄れるのか。