試写会(えいが)


お声かけいただいたので,ほいほいっと出かけてきた。秋公開予定の韓国映画2本,「トンマッコルへようこそ」と「Sad movie」。たいへん面白かったけれど,わたしは全ての感想文が苦手なので……滅多なこと書けないし(ネタバレとかネタバレとかネタバレとか)。


アンケートも出さなかった。ごめんなさい。こういう人間は試写券出している側からすると困ったただの無銭観賞者ちゃん。


トンマッコルへようこそ」:朝鮮戦争の最中に敵対する兵士達が世間から隔絶された呑気な山奥の集落で鉢合わせして,しだいにまったりしていくという話。そのへん出だしは「JSA」的ではありながら,村人さんたちの天然っぷりとのびやかな自然の風景のお陰で,かなりほのぼのほわほわ,9割方ファンタジー


ばかばかしく笑えるシーンがたくさん(腹痛い)。イノシシらぶ。


音楽が久石譲。壮大。


とはいいつつも,背景に戦争はあり,いちおう(酷)兵士が出てきもするわけで,こんな時期に観るにはしんどい部分もなきにしもあらず(とくにプロローグ部分)。「なんであそこでああするかな」的な突っ込みもなきにしもあらず。


しかし総じて,「風光明媚」「個性的な人間達」「ヒューマンドラマ的エピソード」「ほんのり恋愛風味」「大笑い」「どきどきはらはら」「ちょっぴりほろり」と,およそエンターテイメントに詰め込める要素を片っ端から一通り突っ込んであり,その点で確かにたいそう面白い。極端に戦争ネタが苦手でなければ一見の価値はあるかと。


知人で戦争ネタ映画が好きな人がいて,わたしはどっちかいうと苦手なんだけど,確かにかっこいいっちゃぁかっこいいんだよな。その後に観た「Sad movie」に出てくる男の子たちと比べると,個人的にはこっちの兵隊さんたちの方がかっこいいと思うし。ええ,同行者の前では染五郎呼ばわりしていましたが(似ていると思うの。だって名前知らないし),褒めていたつもり。(でも人民軍の将校がいちばん好き)。


「Sad movie」:最初から「別れを描いた映画」と銘打った,4組の男女の別れを描いた映画。4組8人の間に,すこ〜しずつ接点がありながら,話が進んでいく。


結果は分かっているんだけれど,そんな雰囲気がない人たちもいるので「どんな別れ方するのよ」「いつ別れるのよ」とけっこう気にはなる(単純)。そして,予定調和にも拘わらず,場内からは(なんだかやたらと女性率が高かったわけですが)あちこちで鼻をすする音が聞こえておりました。わたしもじんわり。後味は案外すっきり。


でもちょっとあれは反則だよなーーーーーーーーーーー。下手に予測していると,ひっくりかえされます。


ただ,自分の理解力のなさと細部の突っ込みどこどのせいでやや涙が引っ込んだところはあり。特に耳が聞こえない(とチラシに書いてあったのを今さっき見つけて読んだ)女の子のエピソードについては,いろいろ勘違いしていて意味不明だったのは残念。韓国映画の恋愛ものってこんなこそばゆいのばっかりなんですか,それとも笑わせようとしていますかそうですか(ふつうに笑えるシーンもあるけどさ)。どろどろしないのねぇ。


以上。


さて,この試写会づくしはなんでもシネマフェスティバルなのだそうで(これの挨拶を聞いていて,今が世間で言うところの「お盆休み」シーズンだと改めて認識させられたが,今年はカレンダーが休日に重なっている所為もあってか,まったく実感がわかない),木曜から月曜まで試写三昧。明日の朝一番の上映分の試写券も手元にあり,どうしても無理して行かねばならぬものではないものの,試写券が勿体ないのと「感想書くように」と言われたのとで,行ってきますかね。早起き苦手,霞ヶ関遠い,行列になるのも苦手。しかし今日は2本とも韓国映画だったので,日本映画を観たい気持ちもある。気力があればその後,渋谷で「ゆれる」も観て……こ……よう……かな。


映画と一口に言ってもさまざまなのでひとくくりにはできないけれど,なんだかんだで疲れる。2時間椅子に座りっぱなしで暗い中動画を見っぱなしということもあるし,話の展開や演出によって心臓に悪いことも多いし。楽しくないわけではないし,疲れるから嫌というのでもないけれど,厳然たる事実として疲れるものは疲れる。


好きなことの方が疲れると言っていたのは森先生だったっけ。セーブせずに無理しちゃうからな。


土日両日出歩いて疲れはてた先週の反省がまるでいかされていない。次の週末は土曜日野球日曜日ビアガーデンと連日の屋外イベントで肉体的にはちょっとハード。その次の週末は今のところ予定ないけれど,そろそろ旅行の準備(買いだしとか)したほうがよさそう。