(予告)1週間ポエマー全開で参ります
夜に手紙を書いてはならんとはよく言われることです。深夜に日記を書くのも同じ。
12/3の夜行われた開会式で,2012年度の全日本大学バレーボール選手権が始まりました。全国から男女各100以上のチームが集まって,12/9まで行われる年に一度の大きな大会。そして,2012年度の大学シーン最後の公式戦,ということになるのかな。よくわかんないけど,たぶん。
昨晩は遠足前の子ども状態で,なかなか寝付けませんでした。
年に1度の大規模な全国大会と当該年度の最後の大会が同じなので,年度の最後まで4年生がいるチームを観ている者にとっては,あれもこれもそれもどれもぎゅーっとなって,大変なことになる。かもしれない。
けれど,わたし自身は,数日前に書いた通り,去年の今頃想像していたよりもずっとフラットな気持ち。選手個人でみれば,気になる選手はだいたい進路がわかっていて続ける選手も多いから通過点の感覚。チームにおいても,今年は特別力入れて贔屓しているところがない。翌週の天皇杯で観られるチームも多いし。
今年は木曜後半と金曜終日(ともちろん土日)観られる予定だから,ベスト4に残ってくれないと観られないという切迫感もない。
関東以外も楽しみだなあ,どこが勝ち上がるかな,というお祭り気分の方が強いかな。のんびりしたものです。
と思っているくせに,ふだん気にかけている筋が多い方へ多い方へと引っ張られて見に行く体育館を決める。すると,現時点で木金の予定観戦コースから外れているのが,よりによって慶應。
まじですか。慶應は観たい。ベスト4に残ると信じているけど,もうちょっと観たい。トーナメント次第では予定変更して慶應のいるとどろきに行くかもしれん。(でも,とどろきって駅から遠いんですよね……)。
今年のインカレの広告,男子は筑波大学3年の出来田選手の写真だった。
今の3年生の代(現役がいわゆる91生)はけっこうなゴールデンエイジで。そういう意味で「できたん1人じゃないよー」と言いたい気持ちはあるんだけど,インカレの目玉選手が4年生じゃないこと自体は,今年は不思議でもないなと腑に落ちた。
即戦力の多い89とゴールデンな91に挟まれて,90は全体的に地味だと思う。そして,誰か一人,も出てこない。
いいんだ,地味で。しくしく。
でも,わたしならあそこの写真は間宮にしたい。と,思った。
ただの贔屓の引き倒しなんだけど。高校野球嫌いを公言しているお前が言うな,という話なんだけど,全日本インカレって,学生スポーツの祭典だと思うのよ。さいきんは女子もVプレミア進む選手が増えてきたし,男子は逆にトップクラスの選手はほぼ大卒。近い将来のVリーガー・近い将来の日本代表,そういう選手が活躍する場であることは事実。
だけど,それはほんとに一握りで。学生時代は体育会でやってますが進路(就職・進学)には直接は関係ありません,が圧倒的多数でしょう。それらの精一杯やってる選手の頂点にできたんが君臨する図も大好きだけど(だいいち彼も立派に学生だ),学生時代の限られた短い時間の中で見せる青春の燦めきを見せるなら間宮だと思った。贔屓です。そして,慶應ブランドです。
あの広告を見て「俺なら間宮だよなー」って思って。それから,ちょっぴり村上のことを思った。
慶應が1部に上がったのが2010年。そのとき2年生でレギュラーで出てた村上は,翌年度以降は1学年下に星谷がいたり悠登がMBコンバートしたりして,本人も怪我したんだっけ。スタメンではなくなって,ベンチに入ったり入らなかったりするようになった。ワンポイントブロッカー等で試合で見ることも少なくはないが,このところは,コートの外での活躍のほうがめざましい。
去年だったか,慶應の応援が目新しくて楽しいとここで書いたときに慶應の子たちに捕捉されて,発案者が村上さんだと教えてもらった。
今年の春リーグで慶應が早慶戦のビラをつくったとき,コピーも写真もあまりに秀逸で,なにこれ凄いって騒いでいたら,それも村上さん作だと教えてもらった。
リーグ期間中毎週出していた慶應スポーツ号外や慶スポWebの特集記事にも,文責村上さんの試合レポートが載っていた。
その度に世の中の不公平を感じたね。慶應ボーイで背が高くてスポーツできてルックス良くて,そのうえにそんな才能まであるなんて。
キャプテンの間宮さんが,秋リーグが始まるときに慶應バレー部のサイトの活動日誌で書いた「バレー人生の終わり」へのカウントダウンがいよいよ始まった。
1部に上がって3年。今の4年生達が今のチームをつくり成長させてきた。慶應はとくにその感が強い。今やリーグ戦もトーナメント戦も本気で優勝を争うチームになり全日本インカレの第3シードに入るチームになった。後輩たちも活躍して,これからどんどん良い選手が入ってくるだろう。もっと強くなるだろう。関東の,日本の,大学男子バレー界を引っ張って行くチームにきっとなる。
今の4年生に,本格的に競技を続ける選手は,きっといないんだと思う。間宮と村上については,実は春のリーグが始まる頃には,既に就職が決まっていると聞いていた。そのとき,そりゃそうだろうね,と思った。だって,すごいもん。悠登は活動日誌でMRになるって書いてた。彼らの,社会人としての新たな一歩を,わたしはもう見ることはできないけれど,彼らはきっとわたしの知らないどこかで,さらなる活躍をするに決まっている。そして,それが巡り巡っていつかどこかで,それと知らないままわたしのところに届くかもしれない。
それはそれでいいと思っている。そして,だけど,彼らのこの4年間が片手間じゃないことも知っている。
だから。そういう大会なんだって。