ぜんにほん


男子代表監督内定の由。ひっぱりましたのぉ。


土曜にニコ生で大田大会の第1試合をちらちら(回線確保に難儀しながら)観ていた。どういう人が集ってコメントをしているのかはわからないのだけれど,「この中に全日本選手いるの?」といった類の質問は,まあ,頻繁に出るよね。


どの程度まで「全日本」と呼ぶのか,というのは,範囲もまた微妙なところではあるのだけれど,そのときに一番つよく感じていたのは「現在の」代表選手は一人もいない,ということだった。


書かなかったけどね。そういう意図できいているわけじゃないのはわかるので,屁理屈無用。


代表チームに選ばれているか否かは,一定の保証としては使える。代表に選ばれるぐらいに能力が高い,ということが分かりやすい。ぜんぜん知らないチーム・試合を観るときに,代表選手を足がかりにするのは,入りやすい方法だと思う。


ただし,逆は真じゃない。ここは重要なところで。


代表選出されるか否かは単純な選手序列じゃないからね。


監督内定以外のスタッフ人事はまだ全然わからないが,監督が替わると言うことはチームが変わるということだ。代表チーム(ふだん意図的に使わないがここは敢えて書くところの「龍神NIPPON」)がどういった人材(スタッフ・選手とも)でどういった方向性を目指すのか,それは今の時点ではわからない。現状白紙ですべて一から異なる方向性を目指すかもしれないし,ある程度昨年度までのチームを引き継いで伸ばしていく形になるのかもしれない。


とはいえ,豊富すぎて困っちゃう,というような選手事情でもないようには思えるわけで。もごもご。


いずれにしても,軸になる数名の選手ありきでも,戦略・戦術ありきでの選手選考でも,どちらでもよろしかろう。今は妄想が広がるいちばん楽しい時期ではありましょう。


以上,前置き。


昨日,久しぶりにプレミアの選手のプレーを間近で観た。試合観戦自体が小瀬以来。小瀬はエンド側スタンド最上段だった。その前は年末の天皇杯。これもスタンド席で,プレミア同士の対戦の日はやはり最上段にいた。


馬鹿みたいな感想になるけど。間近で見るプレミアの選手のプレーって,凄いよね。


とくに巧いなあと唸ったのが,東レの米山とサントリーの越川。すっっっっごいべたべたな人選で何を今更そんな当たり前のことを言っているのかと呆れられそうだけど,だって。


これはお金を取って見せるに足ると思ったの。


ちょうどレフトからのスパイクが手前側だったので,というのもある。逆サイドにいたら,オポジットすげえになっていたかもしれん。目の前びゅんって助走して,跳んで,空中で移動しているボールをとらえて,目の前にはブロッカー。


場面は失念したが,ラリー中に,越川がいたレフトに超無茶振りのトスがあがった。わたしはそれをスパイクが打てるトスとは認識しなかった。頻繁に見ている界隈だったら,両手のオーバーハンドで返すか,左手あたりで処理するか,ブロックリバウンド狙いで軟打を当てるか,うまくいけばブロックアウトが取れるか。


ちょっとばたばたして繋がったボールだったので,助走やタイミングもあまり良い状態ではなかった。それなのに,そのボールを,体勢崩しながらも,思いっきり腕振り抜いて,そんでブロックの中抜いて,相手のコートに刺さった。


ただ者ではない。


リードしたセットの終盤に回ってくるサーブで狙ってエース取るのも彼の特徴ですし。昨日もやっぱりやってくれた。


第1試合で米山のプレー見ながら「やっぱり代表選手は違うなー」って思ってた。平凡で月並みな感想だけど,うまい。そして輪をかけて月並みだけれど,身長に拘わらずみんなこれぐらい巧ければ,そんな選手が揃えば,と夢は見る。小さいのに巧いとか,小さいから巧い,とか,そういう冠じゃなくて。


そんで次の試合で越川を見て,「やっぱり代表選手は,いや,まて」となった。直近のという意味では彼は代表選手ではない。


越川が今度の代表のメンバーに選ばれるかどうか,わからないけど,入ってほしいな,とは思う。サントリーに入ったころの十代のきらっきらを振りまいていた越川も好きだったけれど,今の越川も好きだ。


ここ二人の対角とか超萌ゆるんですけど。


と,ついったで,「オポジットはできたんで! こんど4年だから早すぎることはない」だの「この時期に決まった監督に,今季や来季の直近・短期の結果を望むのもやっつけで意味ないから長い目で育成メインで」と書いている傍らで84対角萌ゆるって矛盾してる……なあ。


もったいなかったといえば,もったいなかった,になるんだろうな。過去を振り返っても仕方ないな。


84より下の世代になると,若いときから知っている分,逆に「ぜん,に,ほん……?」みたいなぴんとこない気持ちになる。86のセット販売は別として。そもそも彼らが4年生でオリンピックに出たのが,青葉台に足を運び木製ベンチシート耐久レースに参加するきっかけだったので,あの二人は「代表選手」という意識が先にある。


それが今後継続するかどうかはわかんないけど。


91が4年生だよ。加藤さんが世界選手権でぶいぶい言わせたのも,86がセット販売されたのも4年生だよ。


んじゃあ今すぐ代表で結果出せるかって言われるとアレなんだけど。


シニアに招集してWL実戦投下という無茶振りもできなくはないけれど,まずは目先のユニバーシアードで同世代の中でなにかを目指してもらいたい気持ちもある。アジアジュニアで優勝した世代だし。


できた。しちり。でんでん。ひさはら。近大の中島,東亜の井手。ほんま。しばき倒したい系(ぇ)で,ふしみにほしや。


ほら,やっぱり今がいちばん楽しい。少しは夢を見ていたいよね。そして,この先も,夢が膨らんで広がっていくといいね。