残暑


今年の夏はあまり暑くないと思っていた。梅雨明けすぐに暑い日が何日か続いたあとは,32℃ぐらいかな。暑くてしんどいということがあまりなかった。もちろん日中空調の効いた室内にいるからではあるのだけれど,曇りがちで通勤も楽だった。不快な暑さでという点では空調が効く前の4月5月の方がよほど辛い。


それがここ2日間の熱暑である。11日(日)は,東京都心で観測史上初の日最低気温30℃超を記録したそうだ。つまり日付が変わる瞬間も明け方も次に日付が変わる夜更けも,ずっと30℃以上あったと。


最高気温は38℃台。日較差8℃。それが高いか低いかはよくわからないけれど。


土曜は久しぶりに晴れた夏の日中に外を歩いた。5分ぐらい。気温とてらしあわせてはいないけれど,おそらく35℃か36℃をこえたあたりで体感が変わる。自分の知っている「空気」と質が変わり,お湯の中にいるような感覚になる。体温よりも気温が高いとそうなるんだろうと考えて,それがおおかた36℃ぐらいなんだと思っている。水温と気温とでは感じ方が違うので実際の36℃の水はむしろ冷たく感じる。なので,そういう話ではない。


それでも立秋は過ぎたと感じるのは,陽射しが強くないことだ。外にいてもサウナの中にいるような感覚はもちろん愉快ではないし,5分歩いて立ち止まって水を飲もうとしたら自分で驚くぐらいするすると飲めてしまって,気づかないうちに汗をかいて喉が渇いていたのだとそこでようやくわかるぐらいには外は油断ならない状態ではあった。でも,晴れていたのに日傘を差していれば目が辛くない。照り返しが眩しくて日傘をしていてもサングラスが欲しくなるような高度ではなくなっている。暑いなりに夜には秋の虫の音がする。


さて,窓を閉めてエアコンを入れて寝るか,このままうっすら汗ばむ程度の気温でがんばるか。