国体東北ブロック予選(成年男子)・2日目
国体代表決定戦及び両代表による東北総体の決勝戦。
代表決定戦1:岩手県2-0福島県(25-19 25-21)
岩手:9外崎 2伊藤 4三ヶ森 8菅田 1川村 5西村 L12野澤
福島:1遠藤 6末永(2s途中-11古市) 3佐藤 9飯塚涉 5阿部 8落合(1s途中-10飯塚剛) L4酒井
「岩手強い」をこの2日間で何度となく言ったり書いたりした。要するに,見方がわかっていないんである。結果として勝っているのだから強いのは当たり前だ。
サーブが強い。福島のリベロ酒井を外して,前衛レフトを中心に狙う。ジャンプスパイクサーブあり,フローターコントロールサーブあり。ことに阿部がかなり徹底して狙われており,胸元を狙うフローターに苦しめられていた印象。三ヶ森サーブのローテーションでほぼブレイクしていた。
そして,ブロックも強い。3枚そろえてワンタッチをとり,後ろで拾う。つなぎも良い。絶対エース的なスパイカーを要している感じはないのだけれど(ざっとみた感じのスパイク決定本数もかなり分散傾向),その分相手が的を絞りづらい部分もあったのかも。
福島もクラブカップではMBのスパイクを多用していた印象だったし,この試合でもできるだけ使おうとはしているふうであったが,岩手のサーブの前に思うようにならんかった。加えてOP飯塚のスパイクも前日に比べてなかなか通らなかった。ゆえに打数が減る→トスの配分がアウトサイドの2人に偏る→ブロックががっつりつくの悪循環。パイプもそこそこ使っていたけど,ティップことごとく拾われてたしな……。第1セットの途中にセッター交替してたけど,なかなか厳しい感じはあった。
第1セット途中に落合→飯塚(兄),第2セットはMBの対角を入れ替えたので,兄弟が並んでいた。それはたいへんおいしかった。
代表決定戦2:山形県2-1秋田県(23-25 25-22 25-19)
山形:4相原 12齋藤 11小松 3木村隼 2佐藤 10高橋 L6川越
秋田:8眞田 6細川 3市川 11川村 1太田 7藤原 L12佐藤
個人的事情により山形応援モード。
相原のノータッチエースで幕が開いた。しかし,秋田がひとつサイドアウトを取ると,サーバーは細川。秋田はここのローテーションがめっぽう強い。
というか。1試合目でも感じたのだけれど,S6のレセプションローテーションが弱い(難しい)のか,それとも,単にサーブ側から見てS6サーブローテーションが強い(攻めやすい)のか。
ともかく細川のサーブでずずっと先行した。秋田は細川のサーブで一気に突き放し,山形は両MBのサーブのローテーションでじわっと追い上げる。それを繰り返して終盤,秋田が細川のサーブで4連続ブレイクして17-24。そこから山形は,齋藤にかえてぴんさ木村(一紀)サーブでふんわり崩し,佐藤・木村(隼也)の前衛2枚でブロックしまくって,23-24まで差を詰めた。最後は細川のパイプ決まって,秋田が取ったけれど,山形の追い上げ恐るべし。
第2セットは序盤の齋藤サーブローテーションで山形が抜ける。サーブの狙いは川村。いささか複雑な心境。もうひとつ回ってセッター小松のサーブになると高橋が前衛に上がるので,前3枚が壁になっていた。怖い。そんなこんなで山形がリードを広げる。15-11から細川のサーブで15-17と秋田がひっくり返すも,なんだかんだで山形が追いついて,相原サーブんとこで逆転して,っていう。第3セットは前半に山形がリードして折り返し,折り返してからも点差を広げていった。セット前半は細川のスパイクミスがちょいちょい目立った。
山形のプレーは粗い(雑な)部分も見られたのだけれど,木村のごりごり行く感じが楽しかった。あとは高橋が,ぷれみあにおける外国人OPのように見えるときもあった。長く続いたラリーを,高橋のバックライトでしめるパターン。そりゃ,身長2メートルは高いですよ。
決勝戦:岩手県2-0山形県(26-24 25-20)
山形はOP高橋にかえて9伊藤。高橋,膝のテーピングぐるんぐるんだったからな……。今週末からリーグ始まるし。
岩手は第1セットは代表決定戦と同じメンバ−,第2セットあたまから三ヶ森→6石川。
山形は代表決定戦からの連戦ということもあり,いささかお疲れの様子。岩手もそれまでの試合に比べるとお疲れの様子が見られたが,石川の活躍などでストレートで決した。
岩手の「強い」印象を具体的には言えないしその理由もよくわからない。本国体でどこまでできるのかも全く読めない。東北は宮城を除いた5県がクラブチーム主体(? 青森が謎)ということもあり,トーンが似通っていた。その中で岩手は明らかに頭一つ抜けてはいたのだけれど,長崎に持っていってほかのカテゴリたちの中に放り込んだときに如何に戦い如何に自分らの良さを出して行けるか,予想ができない。もちろんVリーグ単独チームと当たったら,厳しいだろうし。ただ,全体的に攻撃のリズムが小気味良くて,見ていて楽しいチームだった。三ヶ森サーブにきゃあきゃあしていた。そしてU185MB(センターと書きたい)の外崎はわかりやすくストライクゾーンど真ん中でした。うふふ。