全日本インカレ3日目(準々決勝):簡易版
ようやく稲永集結。あおなみ線で名駅から20分,駅からさらに徒歩約10分。
2面×2試合。特設4試合でもいいのよ……。全部観たかった。両コート同時に見るのはやっぱり無理。
そのかわり,というのも変だけど,この準々決勝はDAZN配信があった。ありがたい。見逃し配信があるうちに見よう。
そんなわけで,時間もないのでホットなところだけ拾ってあとは追々。
A1:中央大3-1東亜大(25-16 25-22 21-25 25-22)
C) 10石川 1井上 9大竹 12武智 3渡邉 13山下 L7伊賀
T) 6井上 3林 23古賀 1岡林 15穐吉 11大宅 L24正近
フルメンバーの中央大から1セット取った東亜大。それ以上でもそれ以下でもないが。
第4セットも終盤まではリードしていた。15-18で中央大がタイムアウトを取った。
16-18から中央大は井上にかえてピンサ谷口。古賀のレセプションアタックを武智が綺麗にシャットして,或る人曰くそれが潮目の変わる瞬間だったと。
わたしが「終わった」と感じたとのはそのもう1つ前,件のタイムアウト開けの中央大の攻撃だった。
大竹のスパイクがアウトになって15-18となりタイムを取った中央大,タイムアウトあけのレセプションアタックが,後衛石川のパイプ,いや,bickだったか。
それは,少年マンガのテンプレート的に言うならば「お遊びはここまでだ」と宣告するような,容赦ない一打だった。
けして,それまでの中央大が遊んでいたわけではない。多少なめてかかっていた(という言い方が悪いなら,5連戦の3日目に無闇にフルスロットルでいく理由もない,と言おうかね)部分はあっても不思議はないが,遊んでいる様子は見られなかったし,今の大学界隈でずば抜けて強いのにいつだってひたむきな彼らは,セットを落とすつもりなんてみじんもなかったはずだ。第3セットを落として,第4セットもビハインド。お互い様ではあったけれどもスパイクサーブ陣の調子もいまひとつ。それなりに,焦ってはいたんだと思う。
だけど,あの一打で,流れが変わった。本気でぶつかれば勝負になると戦ってきた東亜の面々(を応援していたわたし)を真上から打ち砕いた。
一昨年の福山平成大もやっぱりフルメンバーの中央大から唯一1セット取っていて,中国学連けっこうすごいんだけど。
でも,1セットが限界なのかなあ。言いたいことは山のようにあるがえもい長文になるだろうからここでは略。
武智はうまいね。ほんとうまい。フローターサーブのほうが揺さぶれるとわかってフローターにかえてくるあたりもいやらしい。
それから,大宅が石川と仲良しらしく,マッチアップでたいへん燃えていた。第2セットだったかな,石川のスパイクを大宅が1枚ブロックの手に当てて,コートに落ちるかぎりぎりの軌道で結局反対側のサイドラインを割ってブロックアウトになったときの2人の破顔が,たまらなかった。
泣き虫のあの子は立っていられないぐらい泣いていて,4年生主将贔屓だったわたしが来年も東亜大を見るのか今はわからないけれど,あと1年,さらに上をめざして研鑽を積んでほしいと思う。エースにトスが合うようになるまでに2セットかかるとか,意味わかんないから。
(結局ぽえましいことを書いてしまった
A2:近畿大2-3早稲田大(25-22 22-25 25-22 22-25 12-15)
K) 4那須野 20小林 21米澤 12庄司 13谷口 7勝 L11佐伯/9大原
W) 15藤中 7山崎 2田中 10喜入 3加藤 1山口 L20堀江
早稲田-近大「またか」と思った。去年,全日本インカレと(それこそ準々決勝だったんじゃないか),直後の天皇杯FRで2度対戦している。早稲田はメンバーほとんど変わってない。近大も半分ぐらいは同じかな。
ある意味慣れてる対戦という感じではあり,それがどう出るか楽しみではあった。
が,1セット分早く始まったはずのB2と第1セット終了が同じになる珍現象により,結局見られたのは最終セットぐらい。改めてスコアをみると,見事に2と5ばかり。
ちらちら押したシャッターには,両チームの選手たちの充実した表情が切り取られていた。あとで見逃し配信を見よう。
早稲田の選手たちは「準決勝で中央大と当たる」のを見据えてインカレまでの日々を過ごしていたようなので,いよいよ決戦の舞台である。それでも前日天白にアナリストを出している周到さはすごい。
B1:東京学芸大0-3日体大(21-25 18-25 21-25)
G) 26内田(1樫原) 18杉山 3竹元 17須貝 10高澤 8小野 L27瀬戸山
NSSU) 31河東 4伊澤 27西 24高梨 1峯村 14矢貫 L2山本
準々決勝唯一の関東1部同士の対戦。3回戦8掛け最大の予想外というと失礼か。筑波大をストレートで下してベスト8入りした学芸大(秋11位)。全日本インカレでは初めてだったのかな。2年前の東日本インカレでは4位になっている。
日体大の調子がわからないながらも学芸が良い状態に見えたから或いはと思ったけれど,蓋を開けてみると日体大が盤石だったのかなあ。なんせ,1秒も見ていない。
日体大は全日本インカレに強い。秋リーグが悪くても調子を合わせてくるイメージ。センターコートは何年連続だろう。ただし,優勝からは2008年を最後に遠ざかっていて,と毎年書き続けて早○年。明日の準決勝は秋リーグで勝っている(相手の優勝を阻止した)東海大と。
B2:東海大3-1大阪産業大(49-51 25-22 25-22 25-14)
To) 2松林 12小野寺 36伊藤 1久原 14神谷 18龍 L11井上航
OSU) 5仲田 15勝岡 10小山 1赤松 30阪根 2林 L12宮城
スコアシートは50点までしか欄が設けられていなかったはず,とサンガイアの奥田選手が呟いていましたが,どうしたんでしょうね。
50点超えは,初めて見ました。40点台半ばまでは見たことがある。
50点というとまるまる2セット分。それを含んだ4セットだったので,フルセットゲームよりも総得点数が多い。
23-20から産大が2連続ブレイクで追いつき,デュースにもつれ込んだ。お互い一歩も引かない全力のレセプションアタックの応酬には痺れた。ローテーションをぐるぐる回し,強いローテーションで勝負をかけ,弱いローテーションをしのぎ,アドバンテージの入れ替わりはあったけれど,かわらなかった。
45-45から産大がブレイクし,その後産大がアドバンテージを保ったままサイドアウトが続いて49-50でサーブは主将の赤松。ブレイクが期待できる赤松のサーブで崩し,かえってきたボールを,自らのバックアタックで決めた。鋭角のボールがコートに落ちて,ほっとするような寂しいような気持ちになった。
両者譲らぬ第1セット後半,東海大はかなりヒートアップしていた。50点というスコアを見たのも初めてなら,レッドカードを見たのも,生では初めてじゃないか。抗議やらなにやらでコートだかベンチだかに警告,2度目の警告でイエローカードと溜まっていたところで,第3セット12-12から久原が赤松のスパイクをブロックして,着地したと同時に前を向いてガッツポーズをした。
あかん。レッドカード(相手に1点)で済んだのは,幸いだったかもしれない。思わず出ただけで挑発的なソレじゃなかったから,まあ……
その後の東海大の面々,凹むことなく萎縮することなく,寧ろどんどん乗っていった。
試合後握手のあとで久原と赤松と宮城とがわちゃわちゃしていて,ひっさんも西日本出身だけん,仲良しなんかねー,なんて思った。兵庫と香川と沖縄だからてんでばらばらなんだけど。
産大は,ちょうど去年の全日本インカレで何試合か見る機会があり,それ以来の観戦だった。今年のスタメンは1年生が多く,自分が見ていた去年とはけっこう違っていたんだけど,去年は1回生らしさのあった勝岡が去年以上に骨太になっていてものすごく頼もしかった。