秋リーグ最終日(9日目)


今季の観戦回数は週計で5分の3,日計で9分の5。ただし試合数で数えるともっとずっと少ない。今回,2コート進行の試合をどちらかに絞って見ることにしたのでよけいに。それでも去年が0だったことを思えばよく見た。3週は一昨年と同じかな(健志台×2+NLPというおぼろげな記憶)。もっと行けると良かったけれど,これぐらいが現実的な範囲。


最終日を前に東海大学の優勝はすでに決まっていて,順位面での注目は2位争い。2位の可能性があるのは2敗で並ぶ国際武道大,専修大,明治大の3校。


このうち武大と専修はAコート第1試合で直接対決,明治はAコート第3試合で既に優勝が決まっている東海大との対戦となる。東海大の圧倒的な強さを考えれば,武大×専修の勝者は2位になる可能性が高い。一方で,明治も(消化試合と言えなくもない)東海大に一矢報いることができるか。


武大は春季7位,専修は春季2部1位つまり1部に昇格したばかり。この両チームが4位以内に入り,2位になれるかもしれない座をかけて争う。開幕前に予想していた人は多くないだろう。でも,やってみなきゃわからんのだ。だからおもしろい。

国際武道大3-2専修大(25-15,19-25,23-25,25-21,15-12)


IBU:27奥中,1吉田,3橋本,14高志保,11佐藤大,35王,L23古賀


→専修:16上村,13端場,2井田,1栗山,4中村,3石川,L14杉本


隣で法政と筑波がどっかんどっかん打ち合いを繰り広げる中で,前半はサーブもスパイクも比較的やわい感じで展開していった。どっちもこれまであんまり見てないので,よくわからんのだが,すっごい打ち屋さんがいるわけでもないように見えたり。


でも徐々にエンジンがかかってきて,第3セットぐらいからは重いスパイクを打ち合う場面も。最初は決め切れてなかった吉田も調子があがり,栗山はなぜかノーマーク。端場のサーブは脅威。吉田対角の佐藤がこれまたいい仕事。


最後は両1番の打ち合い合戦の様相。第5セット,先に8点にのせたのは専修だったが,追いかける武大はセッター奥中のサーブのローテーションで一気に抜け出す。栗山を拾って吉田が決めたりドフリーの栗山をブロックしたり。その後回ってきた,おそらくブレイクの最大のチャンスだった端場のサーブもこのときに限ってネットにかかり,3点差を詰められないまま試合終了となった。

法政大0-3筑波大(21-25,23-25,14-25)


筑波大はアジアジュニア選手権(?)に行ってた人達が戻ってきていた模様。もう少し競った試合になるかと思ったけれど,Aコートの第4セットが終わる頃には第2試合が始まるぐらいのさくさくストレートだった。法政も謎が多いチーム。粗削りというか勢い大事というか。嫌いじゃない。


筑波は,開幕週に1試合見ただけだったな。椿山止められねー。

中央大1-3順天堂大(19-25,19-25,25-22,24-26)


Aコートの第2試合。第1試合・第3試合とは別の意味で気がかりな一戦。それぞれ春季3位・4位の成績を残しながら,秋はともに苦しい戦いとなった。悪く見えないのに結果が伴わない中央大と,素人目にもすっきりしないように見える試合が多かった(というほど見てないけど)順大。最終日,少しでも笑って終わりたい。


→C:27石井,8千々木,4長山,3辰巳,10白岩,11岡村,L2高橋賢


J:29細中,4渡辺俊,30佐野,27伏見,2山田,7伊藤,L24渡辺光


試合前練習で,樋渡,細中,伏見あたりが,交代にトスとスパイクをしあう練習をしてた。二段トス練習。順大の試合前練習は謎に包まれている。


さて,伏見が帰ってきた順大は伏見・細中のMB対角でスタート(でんでんが帰ってきた中大は,長山・岡村対角)。SR対角は渡辺・山田のツーセッター。セットアップはずっと渡辺・山田の2人で回していた(ちょっと山田多めに感じたので担当をメモしようと試みたが一瞬で挫折)。見てない週がどうだったか調べずに書くが,セット終盤,渡辺が前衛に来る場面で,渡辺に代えて竹浪を入れて前衛3ローテを回していたのが目新しかった。竹浪セットアップはもうやめるんだろか。


今日は打つ方はかなり伊藤に頼ったトス回しだったけど,それで良かったんだと思う,困ったらとりあえず伊藤に大きいのあげとけ,で伊藤がことごとく決めていたので。ラリーの最後を伊藤が取る戦法で1・2セット目は順大が連取。特に第2セットは,18-18で佐野のサーブ(=伊藤前衛レフト)に回ってから佐野がサーブミスするまで6連続得点。辰巳のスパイクがネット,伊藤がレフトから,長い長いラリーの末伊藤,また伊藤,千々木のバックセンターがアウト,佐野がコート角っこにサービスエース


もともと単調なトス回しになりがちな仕様ではあるんだけど,輪を掛けて前衛レフトに集中し,ライトやセンターの打数は少なかった。それでも,なんでもかんでも全部俊介よりも,打つのは伊藤ぐらいでちょうどいいのかもしれん。


中大はちょいちょいメンバーやローテーションをいじって,なんとか局面を打開しようとする。第1セットはS1スタート,第2セットはS1スタートのまま「3」に傳田を入れ,長山を「6」に移動。第3セットはローテーションを1つ戻してS2スタートにしつつ,MBを傳田・岡村に変更。第4セットはS3スタート,白岩に代えて奏吾。順大は飄々と先攻だろうが後攻だろうが細中後衛右から(雰囲気としてはS2)を通した。


第3セットのマッチアップが良かったのか,8-13まで順大がリードしていたけれど,その後中大がじわじわと連続得点を繰り返し,逆転で取った。第4セットで奏吾が入ったのも特に守備面で大きく効果があったように見えた。第4セットは中盤以降千々木大車輪で,全部千々木に上がる。後衛から打ちまくる千々木が止まらん。一進一退の攻防で,デュースになった。なったけど,中大はそこで力尽きた。

日体大3-1慶應義塾大(17-25,25-12?,25-23,25-22)


慶應は星谷と岡田が戻ってきた。S1小池,MB23村上・27星谷,OP6藤井,OH26間宮・28岡田,L24中出。Aコート第1試合の合間にふとコートに目をやると,慶應が怒濤の勢いで日体を引き離しセットを取ろうとするところだった。岡田スゲエ。


日体大は田井中がおそらくスタメンで,S10梅野,MB黒木・田井中,OP11小林,OH2袴谷,22山本,L1名内,で合ってるかな。


慶應は結果的には1勝も上げられなかったけれど,今日はちらちら見る限り第2セット以外は良い感じで試合をしていた。もともと選手層が厚いとは言えないのだろう,離脱者が出ると厳しくなるのは仕方ない面もあるかもしれない。3年以下が多いので来年に期待したい。

東海大3-2明治大(25-19,19-25,25-18,14-25,15-7)


東海が2セット落とした,とか,東海がフルセットゲームやった,とかが,ちょっとしたニュースになってしまうようなこの業界。


バレー好き発動しやがれフルセットになりやがれ明治頑張れ勝っていいよ勝とうよと念を送っていたら,フルセットまでは実現した。それだけでやんやの喝采というのもちと寂しい話ではあるが,明治勝っちゃえ,は,残念ながらあと一歩及ばなかった。表彰式後の優勝チームの集合写真撮影のときに,連中みんなして四連覇サインして撮ってた。そろそろ,さあ。学生の内に負けを経験しておくのもいいんじゃない? なんて,意地悪思うけど,そんなことはないのかねー。しかし,八子が抜ける来年どうなるのってのはあるよね。サイドアタッカーがみんな小さいってのは事実だし。他のチーム,来年がんばろう。その前に今年のインカレでがんばろう。勝てない相手じゃないはずー,苦手意識イクナイー。とか言ってると来年は来年でどっからともなくスゲェ1年生が入ってきたりするんだろうかなあ。こわいこわい。

明治は秋も楽しいチームだった。敗れた明治は3位。星勘定の上では前週中大に負けたのが響いたが,それ以前に武大との直接対決で敗れていたから,妥当な順位じゃないかしら。


最終日の最終戦に相応しい楽しいゲームだった。各セットの点差はずるずるだけどそれも含めて濃い試合だった。競らない,というのが,逆にポイントなのかな,と思ったりもした。終盤まで競ったセットを落とすイメージがわかないので,落とすセットは案外こんななのかなって。第4セットのgdgdぶりはけして投げても流してもいなくて,ただどうしようもなくバレーの神様(マモノ)に気に入られてしまったようにしか見えなかったけど。バレーコートにも魔物いるよね。


第5セットのスタートから見せた強さが,勝負所に強い東海らしさ。東海5点目と明治5点目のラリーはどちらも強烈すぎた。蹴鞠。

順位と個人賞


1:東海大学 9勝0敗
2:国際武道大学 7勝2敗
3:明治大学 6勝3敗 1.692
4:専修大学 6勝3敗 1.538
5:日本体育大学 5勝4敗
6:順天堂大学 4勝5敗
7:筑波大学 3勝6敗 0.619
8:法政大学 3勝6敗 0.550
9:中央大学 2勝7敗
10:慶應義塾大学 0勝9敗


優勝監督賞:積山和明(東海大)/ベストスコアラー:椿山(筑波#1)/スパイク賞:塩田(東海#12)/ブロック賞:塩田(東海#12)/サーブ賞:端場(専修#13)/レシーブ賞:間宮(慶應#26)/セッター賞:深津英(東海#25)/リベロ賞:古賀(武大#23)/サーブレシーブ賞:高橋賢(中央#2)


敢闘賞:吉田(武大#1)/ベストオブサポート賞:国際武道大学/会長特別賞:安永(東海#11)/MVP:八子(東海#1)


個人表彰で明治に次点含めて該当者いなくてさ。3位なんだから何かあげたいよねとも思うんだけど,でも,誰か1人選べといわれても難しい。個人が突出してどうこうというチームじゃなかったよね,チーム力だよね,と。たしか春は個人成績も良かったんですけども。4年生多いので,せっかく楽しいのに,解散になっちゃうのは,ちょっと寂しくつまらなく思うのです。