2013年度関東大学秋季リーグ男子1部・8日目
9月22日以来の12チーム大集合。実に長い中断期間でした。久しぶりなので見方を忘れた。そして観戦者の腰に優しくない米体。
片道2時間弱かかるのが常だけれど,初めて,小田急の柿生駅からバスに乗ってみた。青葉台駅から向かうのとは逆側の麓で降りる路線。バス停から15分ほど歩くらしかったが,坂も緩やかで,門までは6分程度といったところ。ただし,バスの本数はあんまり多くない(日体大前まで行く路線もあるけれどそちらはもっと本数が少ない印象)。そして,乗ってから降りるまで客はわたし一人だった。大丈夫かね。
長い中断があったとはいえリーグも後半。スタメンをひかえるといったちまちました作業を「まあええか」と流してしまうワタクシ。
専修大1-3早稲田(15-25 15-25 25-19 16-25)
→専修:18川波 1長友 14小林(2s途中-3孫) 12藤中 8山本 4板宮 L22吉澤/23池田
早稲田:1吉村 11福山 3七里 9専田 7濱松 19山口 L2本間
早稲田が2セットを好調で取る。専修はカットも安定しないし,何をやっても決まらん。長友もいまいちかなー。板宮でしか点が取れてない,みたいな,印象だった。
専修がちょっとメンバーを替えて臨んだ第3セットは,川波あたりを筆頭に次第に専修の調子が上がってきて,序盤から1・2セット目は何だったのかという展開に。後半早稲田の追い上げポイントで追い上げきれなかった印象。
しかし,第4セットには早稲田が仕切り直し。全体的に,早稲田のブロック本数が凄まじかった。
専修,高橋がずっとベンチ(アップゾーン)。天皇杯でも出ていなかった。少なからず心配だし,大いに楽しみが減る。
東京学芸3-0国際武道(27-25 25-23 25-15)
学芸:3柴 14大西 10井上 15柳澤 9堀込 19樫原 L17園田
武大:9櫻庭 24中島 7南 2三浦 8野坂 33大坪 L17新井
学芸は加藤んとこに柴。武大は……どぅーやんドコ? 加えてMBの対角も新顔,セッターも1年生。人数多いチームはやることが派手やで。
第1セット学芸先行,そこそこリード。終盤武大追いつきデュースへ。しかし,ふと目を離した隙に学芸が取っていた。
第2セットは,第1セット終盤の流れで武大がややリード。しかし,終盤20-20で武大が追いつき,一気に22-20まで逆転。そしてふと目を離した隙に終わっていた。
なんとも言い難い学芸の残留力を感じる。第3セットはどうやら学芸が大きく離した模様。武大,粘らんようになったよね(当社比)。
順天堂3-0明治大(25-18 25-16 25-19)
→順天堂:24浅野 12廣瀬 5佐野 22堤 2細中 1藤井 L31松崎
明治:6飯塚(2s-12有田) 1大塚 3鎌田 2新 10杉本 5佐藤 L22瀧野/14中村
相性ってあるんですね(今季2度目)。
つーか,まじでひどかった。第1試合の専修の1・2セット目もひどいと思ったけれど,この試合の明治で記憶が上書きされた。
試合開始早々,浅野のサーブにレセプションが乱される。大きく右方面に跳ね上がるボール,踊りながらアンダーハンドで繋ぐ飯塚。を,その後続けて見ることになった。いやー。ははは。
レセプション悪い,トス悪い,動きが悪い。
明治は順大の高さ(ブロックとか)が苦手なのかなあと思っていたけれど,今日の試合に関してはそんなんじゃなかった。強打でシャットアウトされるのをいやがってリバウンドを取ろうとしているのか,それともトスと合わなかったのか,立ちはだかる壁に微妙な軟打を当てるんだけど軟打過ぎてリバウンド取れなくて下にほにょっと落ちちゃう。ブロックアウト狙いじゃなくて真ん中のネット際のせせこましいところに突っ込んで囲まれちゃう。
明治さんは繋ぎが身上だと思うのだけれどそれができなくてルーズっぽいボールに全く対応できてなくて取りこぼすことしばしばしばしば。
順大の松崎の動きの良さが光っていましたよ,と。
第3セットになってようやく杉本が打てるようになってきて(それまで他が打っていたわけでもないのだけれど),ようやく競った展開が見られるようになったものの,16-15から順大が5連続得点。浅野無双,クリスサービスエース,堤がブロック。
順大はタイムアウトを取るのが早くて,リードしていてもちょっと不穏な動きになるとタイムを取ってさくっと明治の気持ちを切っちゃう。対する明治は,このセットに関しては,タイムの取り方がちょっと遅かったかなあと。18-15で1回目のタイムアウトを取ったけれどそのあとの2連続ブレイクされて,すぐに2度目のタイムアウト。そのまえに,明治先行で進んでいた12-12から順大がブレイクして13-12と順大先行になり,さらに14-13からもう1つブレイクして15-13になったところで明治はタイムアウトを取ってもよかったんじゃないかと思った。結果的には次のラリーでサイドアウト取れたけれど,試合も後半にさしかかるし,じわじわと追い込まれてはいたよね。
順大は第2セット以降クリスと廣瀬を入れ替え。クリスがポジション3のほうが見慣れている感じ。明治は第3セットは有田と大塚を入れ替え。
筑波大2-3慶應義塾(19-25 17-25 25-22 27-25 10-15)
得点板さえも見づらい位置で。慶應が2セット取ったときにはそのまま行くかなーと思っていたのだけれどあにはからんや,という。
今日はそういう試合(点差が開くセットだとか,その割に試合はストレートじゃないとか)が目についた。デュースなどで緊迫する場面もあるんだけれど,6試合全体を俯瞰すると雑な展開だったといおうか。単にわたしの気持ちが切れていただけかもしれず,それなら良いのだが。
筑波はMBに19高橋健太郎。田城と対角だった。スタメンだったのかな。
ということでたぶんこんな感じ。ちがうかも。
慶應:8稲田 1岡田 15丸谷 6星谷 9柳田 12野口 L16野瀬
筑波:1久原 7田城 8出耒田 14篠村 19高橋 2前田 L10竹澤
東海大3-1駒澤大(25-17 25-14 22-25 25-14)
東海:35椿 31久原 22栗山 36松林 1鶴田 3池田 L41井上
→駒澤:8飯田 4小田嶋 28柴田(2s途中-32今谷,3s-19高子) 25佐々木 9愛甲(3s-31大野) 1羽原 L15鈴木/29松下
天皇杯関東ブロックラウンドで見た東海大が切なくなるほどあんまりだったので,駒澤が勝つんじゃないか(むしろ勝っちゃえ)と思っていた。
が。蓋を開けてみると,やはり9位と10位以下の間に壁が見えるの。
と思っていた1・2セット目。一方的な展開に対し,「どうせならストレートで終わっていただき隣の日体×中大をちゃんと見たい」などと思っていたぐらい。
ところが第3セット。OPに入った高子が楽しかった。高子が入ったことで,飯田さんの孤軍奮闘感も薄まった。センターの子,なの?
最後はその高子のコーナーに決まるノータッチエースで駒澤が第3セットを取った。
結局第4セットは捻られて,1勝はまたお預けとなったが,それでも,負けはしたものの,飯田さんのサーブとセンターからのブロックの隙間を打ち抜くバックアタックは爽快で,気持ちのあがらなかった今日の観戦の中では有り難い,気持ちの良いプレーだった。
駒澤は1セットを取ったことで,再び武大とセット率で並び,得点率5毛差で武大を上回っている。
勝った東海大は4勝4敗と勝率を5分にまでもってきた。順位は9位と変わらないが,今日3敗チームがもりもり負けて仲間が増えたので,長きにわたる勝敗数での9位独走体制にようやく終止符が打たれた。残りは学芸,筑波,慶應……(遠い目)。
日体大3-0中央大(26-24 26-24 25-20)
→中央:7石井 17今村 11手塚 25井上 5早坂 2傳田 L28伊賀
日体:1渡辺 2中村 9田井中 31峯村 20山田 19小宮 L34山本
日体は,中村が復帰。セッター前衛スタートだった。渡辺スタートは変えずにWSとMBを裏返しているというかなんというか。
対する中大は,あらいさんドコー? で,本日も石井にキャプテンマーク。そして,関田さんは両手首ぐるぐる巻きでアップゾーンの人になっていた。何があったし。
要するに,天皇杯の順×中の仕様は,それぞれけして天皇杯スペシャルだったわけではなかったと。
なんとなーくもにょもにょ。
試合は,日体大が守備力で勝った,というところか。どちらが取ってもおかしくないデュースが2セット続いたが,結局ストレートで決着した。
中大はこのメンツだとちっちゃいね。ちっちゃいけれど攻撃は良い。攻撃は遜色なく見えたが,日体のディフェンスは堅い。とくにラリー中。リベロやアウトサイドの二人だけでなく,山田も中村も1打目を躊躇わない。躊躇わないつーか,システムとしてディグ要員に入っている,かな。比較的来にくいところにいたりカバーされていたりはするけれど,「ボールを床に落とさない」ために全員体制で位置取りをして動いているように見える。だからコート上の穴が少ない。そして二打目の役割もちゃんとしてる。みんなパスが叮嚀。攻撃に関しては良くも悪くも山田頼みの傾向があり,そこが弱点にもなるけれど,同じようなエース頼み傾向のチームと違うところがあるとすれば,それはディフェンスだろうなあ,と。素人目ですよ。
ということで,日体ストレート勝ち/明治ストレート負けにより,日体と明治が7勝1敗で並び,セット率で日体大が1位に返り咲いた。1敗が2チーム,2敗が2チーム。優勝争いは実質この4チームに絞られてきたか。日体・明治・早稲田は直接対決も残っている(日×明は済)。直接対決のない慶應は,それゆえにかかるプレッシャーとの戦いにもなる。
中大は4敗。なかなかメンバーが定まらない。定まらないのか定めないのか。色々試しているうちに秋が終わる。すべてはインカレのために,だろうか。はたして。
傳田さんのスパイクの音がいい。センターからの攻撃はともすればコンパクトスイングになりがちで,切れ味とコースで魅せるスパイクが多いけれど,傳田さんの音は重い。重いというか,重くなった。それはセッターの違い(dndnさんに関しては,関田より石井のほうがいい気がする。なんとなく)もあるだろうけれど,傳田さん自身の4年間の変遷でもある。秋頃から試合で打ち始めたと思われるスパイクサーブも,見慣れてきた。言ってしまえば,来年以降が楽しみ,ということ。頼りがいのある背中が最上級生然としているところももちろんかっこいいのだけれど,4年生の今ジャンプサーブに取り組んでいる姿から見えてくる「今が選手としてのプレシーズンです」というある種の初々しさ,フレッシュさもまた,とても好もしい。
「これで見納めになるかもしれんのよな」と覚悟をもたねばならぬ対象が増えてくる秋の後半。仮に競技を続けたとしても「大学がキャリアハイかもしれんなあ」という状況も多い。しんみりと浸ってしまいがちな中で,傳田さんのこういう様子は,気持ちが明るくなる。まだまだ先を見据えてひたすら上を目指して。