修善寺温泉に行ってきました


25日の月曜日に年休を取って,23〜25の2泊3日。修善寺伊豆半島のどの辺か全然わかっていなかったんだけど*1,三島経由なのね。


品川から新幹線(こだま)で三島までが1時間,三島から特急踊り子号に乗り換え,終点の修善寺駅まで約30分。そこからタクシーで約7分。


天候が心配されていましたが,ぽつぽつ雨が降っている程度で,移動には支障なく,幸いでした。


三島駅の新幹線ホームに降り立ったところで「三島なう」と呟いたため,少なくとも3人ぐらいには,三島市民体育館にVプレミアリーグを観に行ったものと誤解されていました。もともと関東のちゃれんじ日野(と桜)開催が頭にあったので,ぷれみあの会場を全く意識していませんでした。意図していないのに三島を掠めていた偶然が怖い。「チームはいないけど」みたいなことを添えるか迷ってやめたのですが,書いていればもっと早くに自分の勘違いを正せたことでしょう。或いは「(乗り換え)」などと明記しておくべきだった。


そこで三島開催の事実が判明したからといって土曜はどうにもなりませんでしたが。


夜になって三島でやっていることを知り,翌日曜の試合を見たいとごねて,プレイガイドの前売は完売しているところを周りの人々のご厚意に甘えながら日曜の「きちゃったてへぺろ」観戦に至ったわけです。その節はお世話になりありがとうございました。


が,それはつまり結婚10周年の記念に大奮発したのに結局バレー観るのかよっていうハナシでもありました。日曜の予定は立てていなかったし,夫も「いいよ」と言ってくれましたが,日曜の試合後再び修善寺に戻る道中で,来し方行く末に思いを馳せてもいたようです。


わたしも,行ったこと自体は全く後悔していないしあのままでは時間をもてあましていたに違いないのだけれど,せっかくゆっくりできる2泊3日で組んだのに宿の滞在時間が短かくなったのはもったいなかったなあとは今でも思います。


それぐらい素晴らしい宿で素晴らしい滞在でした。あさば。巷では「西の俵屋,東のあさば」と言われているそうだけれど,寡聞にして知らず。


ふつうなら空室もないし,あったとしてハイシーズンはとても手を出せるお値段じゃないそうですが,1月の閑散期でたまたま2連泊があいていたから実現しました。


玄関ののれんが麻地に藍と白の市松。さっぱりきっぱりした入り口の印象のとおり,建物や内装は実にシンプル。そして,とにかく静かでひとけが無い。全17室が満室だったそうですがほかの客と行き会うことも少なく,ほかの部屋の様子も全くと言っていいほど聞こえてこない。


調度や什器も上質だけれど華美ではなく,肩肘張らずに落ち着ける雰囲気。天板の布目が美しい漆の座卓,控えめな床の間の掛け軸やお花。ぱりっとした麻の真っ白なクロス,銅の茶筒。


とくに,ごはんのときの食器は種類も豊富でいちいち幸せだった。陶磁器にも漆器にもまったく明るくないので,種類もわからないしオネダン的な見当もつかない。ホンモノかどうかを見極める目もないけれど,そこは宿に対する信用。漆のお盆にのせられた食器たちは見た目も素敵だし,手に持ったときや口をつけたときの当たりの柔らかさも気持ちいい。ごはんも,いい素材を使って手をかけて調理している献立で,どれもおいしかった。


3日目(2泊目)の朝ご飯が,前夜のボリュームたっぷりの食事を消化しきれておらず箸が止まってしまったのが口惜しくて口惜しくて。


ゆかたが着替え用もあわせて2枚ずつ。白と藍の2色で柄はいろいろ。帯がニットだったのが目新しい。締めやすくてよかった。あたたかい羽織は茶色の織り地。ふかふかのマットレスにふとんカバーもまくらカバーも白一色。


お風呂はあまり大きくなくて,露天風呂はひとつしかないのだけれど,池に面していて開口部が広く,気持ちよかった。


いつか再訪して風呂付客室に泊まりたいけれど,その域に達することができるかしらん。


月曜日,かえりにアリバイ的に修善寺三嶋大社に寄りました。二度目だった。覚えてないけど。三島の湧水地はきもちいいねえ。三嶋大社に鹿がかわれていた。ゲージのなかにわらわらいた。その中にまじっていた白い鶏二羽はなんだったんだろう。主みたいな顔をしていた。

*1:一度訪れていた事実さえも忘れていた。