第66回黒鷲旗全日本男女選抜バレーボール大会5/5(金)大会4日目・準々決勝


起きられないやつ。

ジェイテクトSTINGS1-3パナソニックパンサーズ(28-26 25-18 25-21 25-17)


起きられませんでした。そして,起きた後特別急ぎもしなかった。


ジェイテクトは清野がベンチアウトだったようで,いささか心配。


いずれにしてもリーグ3位と躍進のシーズンは終了。養生を。


敷地に到着したのが,ちょうど試合終了のホイッスルが鳴った直後ぐらいで,入場したら,まさにジェイテクトが引退・退団者の胴上げを始めんとするところでした。


引退する高橋和人は,東海大が2006年黒鷲旗で準優勝したときの4年生で,まさに黄金世代。84生は東海大に限らず黄金世代。豊田合成大分三好ジェイテクト,所属するチームごとにきっちり仕事をする職人だった。


この世代が引退となると感慨もひとしお。

東レアローズ3-0豊田合成トレフェルサ(25-20 25-20 25-20)


東レ:1富松 14ジョルジェフ 18鈴木 15李 21藤井 5米山 L22井手


豊田合成:11傳田 5前田 18新井 6近 14椿山 1山田 L19古賀太


天皇杯決勝,Vプレミアリーグ決勝のこのカード,黒鷲旗では準々決勝で当たることとなった。


東レは,退団が決まっているニコを除く全員が,前面にキャプテンマークつきの14,背面に顔写真をプリントしたTシャツを着て登場。本人は知らなかった様子。背中には「We are Arrows. We love Niko.」の文字。「外国人助っ人」をこえてファミリーとして愛されているニコの人柄が窺える。


そして,直接書いてはいないけれどそのTシャツを見ればわかる。彼らは絶対に優勝する気でいる。もちろん三冠もかかっているが,何より,最後の大会で優勝してニコを送り出す,その強い意志を感じた。


ガチメンガチ試合。そのうえ,第3セットは最終的にスタメンを全員下げた。全員交替したのを見たのは,自分のバレーボール観戦歴でも,もしかしたら初めてかもしれない。それぐらいレア。明日明後日も勝たないと優勝できないものね。


豊田合成は3度目の正直とはいかず。ただし,今大会の合成の戦力と東レとの相性を考えると,まあそうなるわな,という結果ではあった。その状況にして良く戦ったとも思う。


とくに,1・2セットスタメンだった新井は,試合で見る機会がこれまでほとんどなかったので。前田も,かな。この大会できっといろいろな収穫があったのだろう。ほぼ1人で上げ続けた前田も。


試合後,細中の胴上げ。応援団長ばりの活躍をみせていたご母堂が選手やスタッフとハグをしていたのにもしんみりした。素敵な親子。寂しくなる。

堺ブレイザーズ3-2サントリーサンバーズ(25-22 17-25 14-25 25-17 15-12)


→堺:10千々木 1松本 18ウォレス 4高野 7出耒田 14山口 L16今富


サントリー:10藤中 1山村 4エスコバル 8柳田 2鈴木 6岡本 L5酒井


堺の応援団優先席が近かったので,半ば自発的に巻き込まれて,声をはりあげて堺の応援を楽しんだ。


第2セットからかな,最初はフロアで見ていたなおき氏が応援団優先席に上がってきて音頭を取ったのでそこから団席ボルテージが上がる上がる(笑)。


去年までは応援団優先席がなかったので,準々決勝でのなおき氏音頭取りには賛否両論あったけれど,今年は応援団優先席があるので(それも通路より上段の良くはない席なので),その一帯なら文句もなかろう。相手が相手なので「ご覧の通りアウェイです」と笑いを誘っていた。


試合は一進一退,リードしていてもどこか安心できない堺。落としたセットの点差たるや。一方のサントリーはごりごり来ていたが第4セット以降は堺の良い方の勢いに勝ち逃げされた。


というかね。サントリーエスコバルに仕事させすぎ。エスコバル,すごいわ。二段トス打ちのエースのなんちゃらが求められるのはもちろんで,それだけを取ればこれまでの(或いは他のチームの)外国人OPと比べて飛び抜けて良いとは言えないんだけど,ディフェンスが良い。


なので,ブロックでこぼれたボールをジャンが這いつくばって上げ,すぐさま助走に入り,スパイクを打ち,決まらなかったらまたトランジションアタックを打ち×3みたいなことを何度も何度もやっていて,うわこれはきっついわ。と。なんならレセプションも何回かやってた。


堺のウォレスもやっぱりブロックフォローとかがうまくて,そういうものだとは思うけども,フルセットほんとお疲れ。その点でいえば堺のほうが,まだ,スパイクを打つ人が分散されていたような気はしないでもなかった(帳票見てないけど)。


あと,柳田のスパイクがすごかった。とくにレフトからのクロス。堺応援にまぎれていた身としては「もうあれは捨てよう」と前向きにばっさり諦めていた。だってブロック2枚ついても全然かすりもしないんだもん。


もともとサーブは凄くいい選手だけれどスパイクのほうはそこまでと思っていたんだけど,今日の試合は切れ味なり音なりが違っていた。彼もこの2年間で(あたりまえだけれど)伸びたんだなあと唸った。一昨年の秋のブレイク以来,とくにサントリーの試合はチケットが取りづらくなってあんまり(ほとんど)見てなかったからね。国外,行くがいいさ。いい移籍先(所属先)が見つかるといい。もっと大きくなっておくれ。


その他,岡本久しぶりに見たけど悪くないな,とか,第5セットは,とはいえ阿部をベンチに入れてるなら(セッター3人だ)使えばいいのに,とか。


堺は山口が波はあったがすでに新人らしからぬ(つまり文句をつけたくなるぐらいにがっつり噛んでいる)とか,交替で入った伊藤が良かったとか。いろいろあるがフルセットでの堺の勝利に,団席付近は大喜び,試合後のわたしはやりきった感でぐったり。やけっぱちで叫ぶの楽しい。


サントリーはこの試合フル出場だった山村が今季をもって引退につき,試合後胴上げ。今季のリーグでは出場していない試合が多かった印象だけれど,華を持たせた思い出登板なんていうレベルではない,最後まで主力だった。


プロ転向表明の柳田と対談の阿部も1回ずつ胴上げ。ジルソン監督も1回胴上げ(およ?)。

FC東京1-3JTサンダーズ(25-27 20-25 25-21 16-25)


FC東京:16手原 9手塚 5竹浪 6ペピチ 28和中 11奥村 L24野瀬


JT:3深津 18山本 20筧本 19ルブリッチ 7越川 4中島 L10井上航


事前に(失礼な)予測を立てていたよりはFC東京がずっと良かった。グループ戦で他のチームにワンチャンあるかもなどと失礼なことを言っていてスマンカッタ。


JTは山本将平の古巣へのお礼参り。強烈サーブが火を噴くこと火を噴くこと。野瀬撃破和中撃破の2連続SPには痺れた。


JTが今季しんどかったのは,ひとつにはルブリッチがフィットしなかった(ように見えた)ことがあるが,もう一つにはやはり,山本がリーグに出られなかったことも,挙げざるをえまい。実際にどういう経緯(経過)だったかはわからないけれど,外国人選手獲得の件といい山本の件といい,JTは交渉が下手に見える。結果的に。


FC東京はこの大会で見られる竹浪のMBが良い。左打ちMB好きとしてはそれだけでポイント高いんだけど,もうほんと素敵。奥村は退団するしOPが来季も外国人なんだったら(来季もペピチかどうかは知らないけれど),MB転向大いにアリと感じた。


試合後,山岡(登録外だよ)と奥村胴上げ。奥村,たいそう重そうだった。どこに行くのかなあ。あのブロード,恐ろしかった。