東日本大学選手権・2日目(2回戦・3回戦)


墨田区総合体育館


1日目日野→2日目墨田で観戦したのは去年と同じか。今年は,墨田(男女各2),港区スポーツセンター(男2,かな),日野(男3)の3会場。


どこか1会場で観ていると,他会場の様子がわかりづらい(ほぼわからない)のが難。もう少し同一会場でたくさん観られると良いのに。数年前のように東京体育館とか。


全会場気になる(観たいカードもある)とはいえ,3会場のうち錦糸町に行くことには迷いがなかったのだけれど,平日朝に通勤ラッシュに揉まれるのは気が進まなかったので(+起きられなかったので)40分ほど遅刻。着いたら,東海大-明治学院大が第2セットの後半,中央大-福島大は第2セットが終わったセット間だった。


コート割りが,サブと一番奥で真ん中が男子2面なのは,女子に不便。ちょっと様子を見に行くのもままならぬ。男子2面同時に観られたので自分には都合がよかった。


あまり多くない客席にチームの荷物などもあって(席がないことはないけど)めちゃめちゃ余裕がある状態ではない。入り口に近いAコート寄りに空席を見つけて座ったら,周りが札幌校舎選手エリアになっていた。目の前で湘南校舎が試合をしていたから,というよりも新チームになっている北翔がいたのが大きな理由か。しかし,東海大同士でちらほら交流の様子が見られ,おそらく旧四高などの道出身者とのあれこれなのだろうが,数年前は基本的に双方しれーっとしている印象だったので,微笑ましかった。


以下,スコアはあとでほかん

A1明治学院大0-3東海大


第3セット


Mg:8日高 12渡邉 13藤井 3高橋 1上田 7澤田 L9中村


T:26島田 1小野寺 15橘 23山崎 12佐藤 7龍 L29外崎


明治学院,北沢さんがコーチやってた。うっすら知ってはいたけれど不思議な気持ち。


第1シードの東海大は出場チーム中ゆいいつ昨日の1回戦がなく,これが緒戦。おかえり小野寺。某所で怪我した鈴木はベンチアウト,宮原も姿が見えないということで,若い構成だった。


といっても上記は第3セットのもので,伊藤→小野寺→橘→山崎→神谷→永露(L外崎)だったっぽい。たぶん。あとで確認する。


こちらも試合時間1時間程度。

B1中央大3-0福島大


こちらも第3セット


C:4武智 19斎藤 24梅木 25中野 15富田 7中西 L27土岐


F:11桑村 4渡辺 6鈴木 10吉田 23加藤 1高橋 L9藤井


パンフによると福島大,ずいぶん人数が少ない。パンフの登録8人。


中大は,石川・大竹(ワールドリーグ)と牧山(U21)がいない。こちらもすでに第3セットだったこともあって,新鮮な顔ぶれだった。


セッターが武智だった。我が目を疑った。山下はおる(先発は山下だったらしい)が牧山がいないからということのようだ。セッティングのフォームに急ごしらえ感は否めなかったがほんとうに器用な選手だ。

A2東北学院3-0神奈川


Tg:1長谷山 13高橋直 6加野 15野田 8櫻田 14高橋怜 L5古熊


K:9坂本 6橘田 11北條 7森保 1苅田 4高木 L13吉田


試合前に北の大地方面に東北学院(北海道のどこかの大学と定期戦をやっている)のおすすめを聞いたらポーカーフェイスのセッターと言われた。パンフレットの大会注目選手にも取り上げられている長谷山。仙台商業出身181cm。色白。ポーカーフェイス。ツーをたまに打つ。


このチームのエースというとおそらく8番なのだろうが,そして実際打数もかなり多いのだが,次の対明治戦終盤こそエース頼み感が出たが,全体的には打数のわりにその印象が薄く,良い意味で特徴らしい特徴のないセッティングをしていた。物静かでありながら確かに彼なりの色を持っている(ツーアタックは多い)。たいへん味わい深いのでもっと観たかった。


神奈川も1番キャプテンセッターでこちらは小柄なサウスポー。綺麗なフォームでよく跳んでえぐいサーブを打つ選手だった。


試合は,東北学院が手堅く進めた。さすが春の東北王者。プレーが丁寧できっちりしている印象。

B2法政大1-3明治大


H:19西田 16伊元 6森川 22大村 23佐藤 15前田 L1小林/20白井


M:17鈴木 1加藤 21松田 15米山 12飯田 3佐伯 L13小川


法政22番,サイドの大村(1年)が釧路工出身だそうで,試合前のアップのときに後方からそういう声が聞こえてきていた。藻岩出身の4年生もいるし,こちらはこちらで,北海道との縁浅からぬ。榎本は第3セットから出ていた。河西もピンサで。


その大村がすごかった。伊元といい竹田といい,逃げ出したくなるようなパワフルなスパイカーが次々と現れる法政。「最後は大村のスパイクアウト」という展開もあり,その豪快なところも含めて実に法政らしいというか。


スパイカーの力(文字通り「力」)では法政が勝っていたが,この試合は明治に運が向いていた。法政は終盤の詰めが甘いし,明治は終盤に強かった。追いつき追い越し。


第3セットは法政が中盤の藏田のサーブでたたみかけるなどして走って逃げ切ったけれど,そのほかのセットは逃げ切れなかった。


明治は線が細いし若いし。ついでにガヤは口うるさく騒がしい。「関東の1部」っぽくないのは良いところでもあり,結果が伴わなければかっこわるいところでもある。強いころを知っていると物足りなくもなるけれど,法政とは逆にパワフルさもないし高校時代に全国レベルで名を挙げた有名選手も少ないけれど粘り勝ちしちゃうところが明治らしいといえばらしいか(いやでも高校時代の有名どころはたくさんいるような気がする)。


リベロ小川のセカンドセッターぶりが目を引いた。

A3仙台大3-0産業能率大


仙:5小針 3後藤 6前田 12高橋 16齋藤 2堀籠 L10飯田


産:2勝場 13佐藤大 11井澤 6田澤 3堀米 14武田 L12佐藤海


久しぶりのせんだいだいだい。この試合は概ね隣の明治-法政を観ていたのでこちらはほとんど観ていない。コート入りといい賑やかに踊るアップゾーンといい,楽しいチームになっていた。

B3山形大1-3北翔大


Y:7尾形 3梅澤 11鈴木 4岩田 6菊地 9野澤 L8小松崎


H:27大泉 8曾山 6杉本 7小野 12小泉 10横山 L2安部


池田電撃引退ショックから立ち直れないまま迎えた6月。いや,電撃引退もなにも。春リーグをもって4年生が引退するのは(関東上位ではあまり見られないけれど)全国的にはまったく珍しくない。新チームです。セッターは横山。


キャプテンマークが小野。2番リベロが主将の由。でもこの顔観たことあるけどリベロじゃなかったですよね,とパンフを観たら「センター」と書かれている。そうだったそうだった。


MBがリベロはびっくりだ。そんなにでかいMBじゃなかったけど,サイドアタッカーよりもでかいリベロになっていた。


山形大のセッターも,パンフを観たらサイドアタッカーで(一関修紅出身の1年生だから今年の年初の春高でそれと知らず観てるんじゃなかろうか)何度もパンフを観たけどセッターとは書いてなかったんですが。


山形大は,先だってちら見した東京都実業団なんちゃら(?)の折に出ていた東京海上の新人セッターが山形大出身と聞いたので俄然興味が湧いていたところだった。例によって人数は少なめ。


終盤に山大のミス(スパイクミスとか)が続いたのが。

A4仙台大0-3東海大


S:5小針 3後藤 6前田 12高橋 16齋藤 2堀籠 L10飯田


T:25伊藤 1小野寺 15橘 23山崎 4神谷 13永露 L29外崎


2013年の東日本インカレで初日だったか2日目だったか,東海大を破った仙台大。忘れもしない所沢の体育館。それ以来の対戦だったのかどうなのか。そのころを知る選手はいない。あちらの監督はお変わりなかったけれども。


東海大には東北地方出身者がやたら多いのだが,この試合,その東北出身者がわさわさ出場していた。一瞬,非東北はセッターだけ,というのもあったかもしれないないかもしれない。伊藤(花巻東),小野寺(東北),春藤(弘前工),山崎(東北),佐藤(弘前工),みたいな。


出てった選手と残った選手,と考えると,むー,といささか胸が塞ぐ。


4年前が頭をちらついて,ことに東北高校出身の山崎が背番号23なので,(顔の系統もプレーの系統も松林とは違うけれども),あのときの記憶が頭に浮かんでは消え浮かんでは消えしたけれど,今回は東海大ががっつり勝った。


OPの橘は市立尼崎出身で,学年は違う(と思う)んだけども,ふむー,という気持ちにもなった。

B4北翔大0-3中央大


H:4佐藤 8曾山 6杉本 7小野 12小泉 10横山 L2安部


C:5山下 25中野 3平田 12谷口 4武智 18水野 L9柳田


とりあえず山下と武智が同時にコートに立っていてほっとした。試合開始はこのパターン。第3セットは1試合目と同じくセッター武智シフトだった。


中大のスパイクやサーブにやられるのは織り込み済みにしても,北翔のレセプションアタックでのミスが多いのがしょっぱい。自滅っぽくも見えたが,あれだけブロックが高いとブロックを避けようとしてアウトにもなるんだろうなあ。せったーもアタッカーも焦ってる。


第3セットの点差は少しはちぢまっていた。容赦しない武智がかっこいい。(わたし,武智のことけっこう好きよね)。


勝てるかっつーと,まあ,ねえ,という色眼鏡で(同じ大学生なんですが)最初からみていたのは否めないし結果もそうなっちゃったんだけども,何かを得られたらいいな,と思うのです。

A5東北学院大2-3明治大


Tg:1長谷山 13高橋直 6加野 15野田 8櫻田 14高橋怜 L5古熊


M:17鈴木 1加藤 21松田 15米山 12飯田 3佐伯 L13小川


東北学院2セット先取から明治の逆転勝ち。いやー。


2セット落とした明治は第3セットスタメンをばっさりかえてきた。それまでもセット途中で加藤→川村,米山→池田,飯田(だっけ,名前うろ覚え)→鎌田の変更はしていたけれど,第3セットはスタートから,鎌田,矢澤,池田,川村,松田,上林,L小川。第1セットのスタメンで残ってるのが松田と小川だけ。なんだこれ。


よく言えば選手層が厚く悪く言えばどんぐりの背比べ。しかしこれが奏功した。東北学院の第3セットの冒頭は,明らかに,明治のがらっと変わった顔ぶれと,あの(忌々しいことこの上ない)1点取るだけでうぇいうぇいするノリに戸惑いを隠せていなかった。呑まれてた。引いてた。さーっと。


とはいえ,幻惑がいつまでも続くわけはないので,そこから3セット連取した明治はやっぱり,今日はついていた。底力なのか神が味方したのか。


とくに鎌田のサーブが効いていた。松田サーブのローテーションもブレイクしていた。明治もブロックステイできる(拾える)チームだけれど,そこだけ比べたら東北学院のほうがかっちりしている印象さえあったんだが,なんだろう。勝負って最後までしてみないとわからないんだね。ほんとにね。


2セット取ったときには明治に打つ手はなさそうに見えたし(選手交代も一通りしてはいた),第4セットは東北学院がリードしていたし,ベスト8に東北学連が入れそうだったんだがなあ。


明治っこはかわいいので残ってほしい,でも,東北学院にも残ってほしい。明治はまた秋にも見られるけれど,東北学院をもう少し見ていたかった。


試合後の東北学院の集合が長そうだった。また今年のうちにどこかで見られるといいな。