2017全日本大学選手権・2日目(2回戦)
@日野市民の森ふれあいホール
前日に続き日野。3コート観られるのはここだけ,という理由がいちばん大きく,くわえて平日の通勤通学時間帯の移動なので,できるだけ混まないルートを通りたい。
前日東海大(札幌校舎)が勝って明治-東海札幌になったことも日野ステイの後押しになった。墨田も気になっていたが,からだは一つ。
これで観戦環境さえ良ければなあ。ほぼ立ちっぱなし,座っても背もたれのない木のフラットなベンチなので,じわじわと足腰が堪える。
以下,得点は例によって学連の公式サイトでご確認を。
明日の(もう今日だけど)の3回戦は今日の同じコート同士の対戦となる。
つーか,眠い
K1:東海札幌0-3明治大(22-25 23-25 27-29)
STk) 10杉山 7戸田 23田辺 6柳町 20阿部 9大竹 L21藤村
M) 18鎌田 21松田 22池田 1加藤 3佐伯 17鈴木 L13小川
好きなチーム同士の対戦,どちらかが負けるのは辛いものの,試合そのものは楽しみだったり。
全体的に明治のペースで進む。第3セットは東海リードでセット取得目前だったが,24-23で明治リリーフサーバー瀧田のサーブで崩し(戸田のスパイクミスで)デュースになる。2本目はサーブミスで東海アドバンテージ,松田が柳町をブロックしてまたデュース。
そこからしばし戸田と加藤の打ち合い。最後は鎌田のレシーブエースのかっこうだったか。
つーか,池田にヤラレタ。
池田は,若さと勢いとかわいらしさだけではない,相手コートを見たプレーもできる子で,将来が楽しみだけれども今日に限っては憎らしかった。
秋リーグブロック賞次点の佐伯のブロックには第2セットあたりにずいぶんぼこられた。
リベロの小川はありていに言えばぶんなげ系の初速の速い優しくないトスを投げるのだが,観ていて楽しいのでそれで良いような気もする。
余談だが,明治ファンらしき人の数が多いことに驚いた。それも年齢層が若めの。隔世の感がある。今の明治は面差しのかわいいのが揃っていることもあり驚きはしないのだが,とはいえ春は成績もかんばしくなかったし,要するに隔世の感である。
隔世の感といえば,はしゃぎすぎて主審にガチ注意されていた東海札幌のリザーブ陣に,こちらも隔世の感を感じた。良い悪いではなく(自分の好き嫌いで言えば面白いからいい。ただし,という部分もあったりなかったり),自分が見始めたころのノリとかなり違っていることに,隔世の感を。
明治っていつだってしれっとしているから,強いのか弱いのかわからなくて,試合の予想もつきづらい。びっくりするぐらいあっさり負けることもあるし,土壇場で思わぬ粘りを見せることもある。今日のは,おおかた実力通り(関東1部の中位だけんね)との見方でよいのかもしれないが,でも,東海にも勝ち目はあったと思う。思いたい。
わたしはどうも東海を過剰評価するキライがある。思い起こせば花巻の東日本インカレでフルセットぎりぎりで宇都宮大に勝った試合。あのときの強さを楽しさを,わたしは今も引きずっている。足抜けを思いとどまらせてしまった戸田も柳町も来年が最終学年だ。来年の全カレはどうすればいいのだろうと,まだ今年の大会も終わっちゃいないのにおもっていた。
悔しい。けれど,こうやって半年に1度悔しがりながら見続けてこられたのが楽しいんだと思う。
L1:東亜大3-2天理大(25-16 25-23 22-25 15-25 15-12)
Toa) 1大宅 6大川内 7原 13古賀 3鳥飼 5穐吉 L14正近
Tnr) 8天野 7久松 6吉識 2前田 4難波 11前川 L28渡邊/16森藤
東亜大にとってはとてもしんどい試合だった。ここで,2回戦で終わるかもしれないと,何度か頭をよぎった。関東の強豪と対戦する前に。
隣の明治-東海札幌が,とくに第3セットはかなり競っていたのでこちらのコートを気にかける余裕がなくなっていた。試合序盤から比較的競っている様子に見えたが,第1セットは中盤に東亜が抜け出していた。第2セットは僅差で東亜。第3セットは天理ペースで進む展開を東亜はひっくり返せず,そのまま第4セットまでずるずると。天野のサーブにやられていた印象。
第4セット途中あたりからようやく腰を据えて見始めたのだが,その時点で東亜は手の施しようがなくなっていた。スパイクは拾われるかふかすか,サーブはふかすかネットにかけるか。こちらもストライクゾーンが広い系で,ディフェンスはゆるゆる。
第4セット5-13で大川内を下げて柏がコートイン。たしかに大川内のスパイクがさっぱり通っていなかった。
天理は(昨日も観られなかったので)初見だったのだが,サウスポーOP怖い,とか,あきとがブロックに捕まりまくっててしんどい,とか,11番超怖い,とか,そういう断片だけで,とてもじっくりと見る余裕がなかった。
第5セットは東亜大宅のサーブから。天理サイドアウトのあと,前田のブロックでまず天理がブレイク。15点勝負のファイナルセットで,先に一歩前に出た。3-4から前田のサーブ順で早々に仕掛けた。リリーフサーバに3松本*1。これが効いて3-6。東亜タイムアウト。
タイムアウトあけのサーブミスでサイドアウトとなるも,東亜は古賀のサーブミス,続けて古賀のスパイクミスで4-8でコートチェンジ。
もう心の中は「うわー,うわー,うわー」しか出てこない。誰だってどちらのチームだって1つでも多く勝つことを望んでいて,結果は終わるまでわからない。
振り返ってみると,東亜はタイムアウトに救われている。このコートチェンジでいちど流れが止まり,難波の2本目のサーブはミスになり5-8。東亜も鳥飼にリリーフサーバー17佐藤を入れ,天理のミスで6-8。少しずつ点差を詰めていく。7-9で穐吉のリリーフサーバーに12井口。井口の強心臓がありがたい。ここで大宅が久松を止めて8-9。このブロック,背筋が震えた。
終盤の大宅のプレーは鬼気迫るものだった。気持ちで勝てるならみんな勝てるから気持ちとか気迫とかは使いたくないのだけれど,それでも,この試合を物にしたのは大宅の勝利への執念だったのだと思う。第5セット後半の彼のプレーのひとつひとつから,絶対に何が何でもここでは終わらないという気持ちが溢れていた。
トスもブロックも,ディグも弾かれたボールを追いかけてのフォローも凄かった。絶対にコートに落とさない,なにがなんでもボールを繋ぐ。
天理が先に10点にのせて,9-10,東亜の1点ビハインドで大宅にサーブが回ってきた。サイドアウトを取られれば9-11となる勝負所。
サーブで攻めて崩さないとならない場面,見ている側の気持ちは賭か祈りか。古賀のトランジションアタック決定,ブロック決定(原かな),11-10と東亜が逆転。1点取るごとにコートもアップゾーンも声を上げ。スタンドからはベンチアウト組の声援が響く。
そして,12点目は大宅のサービスエースだった。
そこからあとはエース勝負。15点目,古賀のバックアタックが決まり,大田への切符は東亜の手に渡った。
「まさか」と「まさか,ね」でぐるぐるしてかたまっていた。ほっとした,の割合が大きかったかもしれない。
M1:関西学院大3-2国士舘(25-16 22-25 2?-25 25-19 15-7)
Ks) 43松川 30川島 62黒川(37熊切) 1工藤 20笠利 6宇佐美 L27野島/39柳
Kw) 2片ノ坂 12隈部 6納庄 14喜入 5中村 1菰方 L11加納/17中川
Mコート遠いねん。国士舘は2日続けてのフルセットマッチ。ここはどこが勝ち上がるか読みづらい実力伯仲群雄割拠山になった。
ほんとに時折チラ見する程度だったのだが,コクシに前日に比べるとガンガン行く感じが薄まっていて,関学の巧さが感じられた。かもしれない。いや,みてないでしょ,実際。関学はまたいずれ(明日はたぶん観ている余裕がない)
K2:愛媛大0-3東京学芸(13-25 19-25 20-25)
Ehm) 16矢田部 4大倉 5井崎 6津田 22澁谷 8筒井 L7藤原/25西原
TGU) 18内田 1高澤(23濱中) 25村岡 9須貝 26吉田 3小野 L21瀬戸山
四国学連2枠。一昨年の天皇杯だとかでごくごく稀に見てはいるが覚えるまでには至らず。大倉のサーブ,昨日は良かった(今日が悪いという意味ではない)。
試合開始早々から,高澤のサーブで殴られ続け,といったしんどいパターンになっていた。第3セットは学芸が(前日に続き)ほんのりメンバーをかえて濱中を入れてみたり,濱中って,なんとなくだけど開智顔だと思う。
ところがこのセット愛大がえらくのっていて,最大6点差ぐらいついていたのかな。セット取れるかな,という点差だったけれど,意識をそらしていたすきに逆転されていて,結局ストレートだった。むぅ。
学芸は,1回戦対山口大,2日戦対愛媛大と,言い方は悪いが,実力差が大きい相手との対戦が続き,チーム状態を掴んだり上げたりしていく意味ではやりづらい(入りづらい)位置に入っている。
明日は明治と。明治も西日本工大にしろ東海札幌にしろ,ヤバい場面もなく,順調に勝ち上がってきたので,明日がお互いにとって最初の山場になる。手の内知れた関東同士の対戦がどう作用するか(関西とかの強いところと当たるよりはいいかもね,と思う)。
L2:大阪産業大0-3日本体育大(21-25 14-25 21-25)
NSSU) 22河東 20仲本 18西 16高梨 29西村 5宮原 L28小川/6辻本
OSU) 17阪根 10小山 1北田(13那和) 15勝岡 3大西 5仲田 L27西山/29玉那覇
日体大が,第2セットだけS5スタートにしている。昨日もそうだった。ファーストサーバが高梨になる。S4時の前衛は西村,河東,宮原と,宮原のぞいてそうとう低いのだが,高梨のサーブの回数は増える。といった意図か。攪乱か。今日はさらっと6-0になっていてほんとに怖い。
ここ数年の産大はじわじわと選手がかわっているが激変した印象は受けない。しかし,自分にとっては赤松が抜けたのが大きかった。ように思えた。
ピンサだったり,そのまま残ることもあった外岡のフォームが,往年の赤松タイプで,ユニフォームも同じだから,たいそう心に響いた。
M2:大同大3-2中央学院大(22-25 20-25 25-? 25-15 15-12)
D) 9田代 21中林 23山本 2福吉 19永井 34小林 L18備
CGU) 32高瀬 55山田駿 35成田 23山本 13澤 25山田誠 L22塚本
Mコートはこちらもフルセット。いやはやほんまに。
どっちに転ぶかわからない,どっちに転んでもおかしくない。最後は大同大がサーブで崩してブレイクし,3回戦に駒を進めた。