JR原宿駅の表参道口改札前で,
改札から出てくる人達をぼーっと眺めていたら,いわゆる“おばあちゃん”ぐらいの年代の(70歳代かな)人が,suicaを使っていた。ぴっとやったあと,彼女は,そのカードを,カードが1枚しか入らないようなカードケース(定期券onlyの定期入れみたいな)にしまっていた。
“おばぁちゃん,それ,わざわざケースから出さなくても使えるから”と心のなかでつぶやくはたの。しかし,わたしもつい先日まで,suicaをケースから出さずに使えることを知らなかった。(リーダに通す必要がないことは知っていたよ)。
実は,先週初めてsuicaのIOカードを買った。それまでJRはいつも都度切符を買っていた。冬にあれだけ頻繁に利用していても。一度だけ,suicaのIOカードが発行されたあとで普通のIOカードを買ったことはある(500円のデポジットをけちっていた)けど,なかなかJRの券売機にも寄らないのでその1枚きり。
つまり,デポジットのこともあるし,ちっともsuicaのメリットを感じていなかったわけね。
でも,ケースに入れたままで“ぴっ”ができるとなったら話は別。カードをケースからだそうとすると,どうしても両手が必要になる。荷物を持っているときに片手で済むのはとても便利。そしてJRの券売機はいつも大変混んでいる。どの駅でも。特に新宿駅は。京王からの乗り換え(精算機)も混んでいる。
で,ようやくのsuicaデビュー。いまさらだけど,“ぴっ”で通れるのって,なんか嬉しい。残額が分かりにくいのがちょい難点。
話は飛ぶけど,「パスネット」の券売機って,各社独自のカード名称をあまり大きく出していない。都営の(営団だっけ?)「Tカード」はまぁまぁ目立ってるけど,京王線なんていつも利用しているくせに名前を知らない(そもそも,名称があるのか?)。それに比べて「スルっとKANSAI」は,「スルっとKANSAI」というシステム名よりも私鉄各社のカード名称の方が前面に出ている傾向が強くて,買うときに,それがスルッとKANSAIなのかどうか,一瞬では分かりづらい。それは関西圏に住んでいたときでもそうだったので,たまにしか行かなくなった今では尚更。
「パスネット」にしろ「スルッとKANSAI」にしろ,システムのなまえであってカードのなまえではないから,そういう意味で,券売機に「パスネット」って書いてあるのは(「パスネット発売」とか),なんか妙な気はするけれど,使う方にしてみればそれが「Kカード」だろうが「都カード」だろうが「レインボーカード」だろうが,何だって良いわけで。京都市交通局にしろ京阪電鉄にしろ,スルッとKANSAIではないカード(各種割引特典付きの会社固定カード)も並行して販売されているから,余計にどれがスルッとKANSAIなのかわかんないんだ。
時間があるときはちゃんと表示を読んで買うからいいけど,ああいうカードって,割と「むちゃくちゃ時間が無くて急いでいて,必要なお金を調べたり小銭を数えたりお釣りを拾ったりする時間もないからカード買っちゃえ」ってパターンで買うケースもあると思うのね(ってか,わたしはたいがいそう)。そうでなくても,時間に余裕のあるときにわざわざ購入すると言うよりは,乗る前に切符を買うときに,「切符じゃなくてカードにしておこう」って思うとか,だから,もう少し視認性をあげたほうがいいと思うです。わたしが買ったことがある(利用したことがある)のは,京阪と阪急と京都市交通局と大阪市営地下鉄ぐらいですが(南海は乗ったことがあるけど記憶にない),どこの券売機も今ひとつ。対応するカード名を覚えておかなければ実際にはスピード購入は難しい。
カード裏面の表示形式が,パスネットよりもスルッとKANSAIの方が格段に優れているというのは,今更言うまでもない話。スルッとKANSAIは時刻も表示されていて,ちょっとしたときに(しょうもないことだけど)役に立つ。が,そんな+αはどうでもよく,パスネットの最大の欠点は,改札にはいるときに初乗り料金を引かれたあとのカード残高が表示されること。同時に差引額も表示はされているけれど,目的地までそのカードで行けるのか足りなくなるのかが,引き算しないと出せないので,とてもわかりにくい。