読んでいたのは,土曜日に図書館で借りた古代史うんちく一般書,

それから,桐生操の「本当は怖ろしいグリム童話」(KKベストセラーズ)。「本当は怖ろしいグリム童話」って数年前に随分と話題になったもので,その時には読まなかったのだけれど,実は桐生操の創作だったのね。わたしはまたてっきり初版などの訳出と解説なんだろうと思っていたよ。それにしてもこってりとグロテスクなこと。ヨーロッパ旅行をしたときに思ったものだけれど,ペルシャの絨毯とか銀の食器とか絹のドレスとか油絵とかきらびやかではあるけれども,城のかび臭さといい石畳の歩きにくさといい処刑の残虐さといいまちなかの衛生面といい,近世(近代?)以前ってのはあんまり直接見てみたい世界ではない。それは日本にしても同じだけど。


あとは森浩一「語っておきたい古代史」(新潮文庫),日本博学倶楽部「歴史の意外な『ウラ事情』」,関裕二「古代史の秘密を握る人たち」(以上2点PHP文庫)。なんちゅぅか古代史って,なんでもありですね,というのが3冊まとめての感想。(だったら借りてまで読むなよ)。


ちょっとおもしろかったのが,最初の「語っておきたい古代史」では,日本海側の巨木文化の話が出てくるのに三内丸山には全く触れていない。三内丸山遺跡が見つかる前の話(本)だから仕方ないのだが,今読むともどかしい部分もある。「見つかったのよ,見つかったのよぅ〜〜」と教えてあげたい気持ち。考古学の遺跡発掘調査ってなんでか必ず一面トップにカラー写真入りで掲載されるものだけれど,わたしはあまり興味がないので飛ばしていたんですが,さすがに三内丸山遺跡が見つかったときに大騒ぎになったことはうっすらとした記憶にある。吉野ヶ里もうっすらと記憶にある。いずれにしても新聞記事を読んだ限りではその発見にどれほどの重要さがあるのかはわからんのだがね。


このぐらいの時代については考古学的アプローチ以外には先に進まんのだろうなぁ(敦煌の如く一次史料が大量発見されればまた別ですが)。だからって日本中地面ひっくり返して回るわけにもいかんし,何千年も前の人とは言えお墓を暴くのもどうかとも思うし,なかなかね。ひっくり返すよりもひっくり返した後の方が大変ですしね。ロットリング使ってフリーハンドで地形図うつしたり,見つかったブツの形をこれまたフリーハンドで絵に描いたり,完成図の無いジグソーパズルに挑んだり。


うぅむ,暴風雨だ。暴風+小雨。