2009/10 V・プレミアリーグ男子ファイナル


行ってきました東京体育館。今年でn回目(nは1より大きく10より少ない整数)。

3位決定戦 東レ3-0豊田合成


あさーり。

優勝決定戦 パナソニック3-0堺


あさー……ではないのだが,結果はストレート。

個人賞



ちなみに,レギュラーラウンド通算の個人技術集計に基づく各賞


詳細は気が向いたら後で。大学のリーグ戦と違ってテレビ放送もあったし会場で観ている人も多いから,気が向けば。今日はお客さんがたくさん入っていた。東体のファイナルで南側3階が開放されたのは久しぶりじゃないかしら。指定席も3位決定戦開始時点で全席種売り切れ。何の効果だろう。グラチャン? 半年近く前の大会を覚えていて見に来ている人がいるのかどうかわかんないけど,お客さんがたくさん入ってたのは純粋に嬉しかった。

追記)最優秀新人賞について


今年の最優秀新人賞は堺ブレイザーズのセッター今村駿が受賞した。


一昨年・昨年と学生時代の様子をほんの少しだけ見ていた選手だったので,今日の今村を眩しい心持ちで眺めていた。


チームに合流して4か月目で決勝戦にスタメンフル出場。試合は,堺が途中リードする場面もあったが全般的にはパナソニック優勢で,ストレート負けで準優勝となった。途中劣勢の場面でも監督はセッターを交代することはなく,3セットすべて1人でトスを上げ続けた。最後はエンダキのスパイクがパナソニックのブロックに阻まれて決着した。


試合後今村はコートの隅でタオルを被ってぐだ泣きし,キャプテンの北島が声を掛けにいった。短くも長い彼の初めてのVリーグはこうして準優勝で幕を閉じた。


4か月前には,彼が4か月後にこのV・プレミアリーグの決勝戦という大舞台でトスを上げていようとは想像していなかった。


4か月前の12月6日,大学最後にして最大の大会である全日本インカレの決勝戦もここ東京体育館で行われた。今村のいた順天堂大は決勝戦に駒を進め,やはり決勝戦で敗れ,準優勝となった。当時の順大のセオリー通りの起用で各セット中盤のみの交替出場を4セット続けた今村は,表彰の際キャプテンとして列の一番左端に並び,いちばん最初に準優勝メダルを首にかけられた。


それから事情を知らない観客を驚かせた天皇杯を経て年が明けて堺ブレイザーズに合流し,間もなく金井の負傷離脱もあって試合に出るようになった。レギュラーメンバーが次々に故障離脱していく中で他の若手選手と共にチームを4強入りに持っていき,今日V・プレミアリーグ勝戦を戦った。


今度はベンチ入り最年少にして最大の背番号。準優勝表彰でいちばん最後を歩き,列の右端にちんまりとたたずんでいた。


続く個人表彰式で最優秀新人賞が発表されて彼の名前を耳にしたとき,決勝戦の姿と相まって万感の想いがこみ上げてきたが,1時間半かけて書いていた文章を誤って全部消してしまったのでこれ以上は書けない。


最優秀新人賞は,その年の資格選手の中でたった1人しか受賞できない。そして1度しか受賞できない。綺羅星の如き内定選手がひしめいていた昨季と異なり今季は内定や新人の活躍があまり目立ちにくい年ではあったが,それでも他の新人選手もあまたあるなかで,今村が受賞したことを喜ばしく思う。ステージに1人で登壇しプレスの写真におさまる今村は,準優勝チーム表彰の何倍も緊張した面持ちだった。


今年の活躍は,トスや配球の癖を他チームに研究・分析されなかったというビギナーズラックの部分もあるだろう。出場機会自体,当時の正セッターの故障離脱という偶然によるものだった。


もちろんそこで結果を残したから今日の舞台があり最優秀新人賞があるのだけれど,「内定選手なのに,期待以上の出来だね」は今日までで,これからは準優勝チームのセッターとしての技術と能力が要求される。チーム内のレギュラー争いもシビアだろう。


初っぱなからえらい経験をしたものだと思う。これからそうとうキツイだろうが,乗り越えてさらに良いセッターになってくれるといい。まだほんの新人なんだから。