続地震


週が明けて。月曜日は,自宅待機(「原則休んでください」)。計画停電での勤務先の停電するかもしれない時間帯が広かったことと,それに伴う各種公共交通機関の運休による職場の陸の孤島化によるもの。


職場からの通達は,計画停電グループ及び時間帯発表後すぐに「原則午後出社,休んで可」と届き,公共交通機関の運行予定が出るとただちに「原則休み」旨の変更連絡が届いた。意志決定と伝達は素早く,これには随分助かった。


しかし,計画停電が今後続くのであれば,休んでばかりもいられない。さすがにカイシャを月単位で完全に閉めるわけにはいかない。幸い火曜日の停電するかもしれない時間帯は比較的業務上の都合はつけやすく,また,公共交通機関も初日よりは大幅に稼働率が上がったので,火曜日は出勤となった。そして,停電するかもしれない時間帯になる前に通常の定時よりは早かったが強制退出となった。


職場は,かなりシビアに節電をしていた。照明を落とす,暖房を入れない,という意味で。


限られた時間の中,状況確認や関係各位への連絡,直近のスケジュール調整に終始した。


明日(水曜日)はわたしが通勤に使っている電車は,通常ダイヤでの運行を予定している。ただし,職場の停電するかもしれない時間帯はあまり芳しくない。この時間帯をどうするかについては,火曜時点では結論は出ておらず,とりあえず出勤すべしとのこと。


これまでの2日間,「停電するかも」と言われて停電した場合もしていない場合もあるが,わたしの職場はパソコンの使用も多いしデータ管理をファイルサーバに頼っているので「停電したときはしたとき」と構えて業務を続けるのは難しい部分があろう。しかしこれから業務量の増大が見込まれる時期,たとえ直前でも回避と発表されれば業務を続けたい。個人的にはそんな気持ち。


もちろん停電するかも時間帯にパソコンを使わない業務(ミーティングとか)を行うように調整できれば良いが,如何せん電気がないと猛烈に暗いので,そこは……どうするのかなあ。


臨機応変が苦手なわたしにとっては,かなりストレスがかかる状態ではあったが,今週を越せばある程度目処が立ち落ち着いて,現状を踏まえた業務のやり方も見えてくるのではないだろうかと思っている。しばらく我慢。


地震1直後のいくつかの身の回りの出来事も,覚えているうちに書き留めておきたい。


帰宅時に見た光景,は,書いたかな。車に3時間乗って(渋滞で全く動かない時間含む)1.6km歩いた。その後知った都心勤務の方々の帰宅困難ぶりに比べてなんと恵まれた環境だったことか。


日曜の買い物。


ドラッグストアは,紙物が品薄だった。


コンビニエンスストアではおにぎりやパンが品薄。これは2日間続いている様子。


品薄→なくなるかも→しかももしものことが→ちょっとずつ多めに買う→品薄感強まる のスパイラルを目の当たりにもした。


スパイラルの発端である品薄は,首都圏近郊の罹災に伴う材料調達や物流困難による生産量の減少もあるかもしれないが,概ね,製造物を被災地向けに出荷しているからだろうと推測しているのだけれど,みんなわかっててそれでもってことだろうか。うーん。


こういうときにこそ少しずつ買い控えしてもいいんじゃないかと思うんだけどね。(個人の感想です)


万一を考えると備蓄が必要だから? そういう面はある。そういう心理状態にもなる。


でももっとずっと単純に,行列を見ると並んでしまう現象と同じ,「みんなが買っている」ことが購買意欲に繋がって消費行動を引き起こしている例も多そうだなという印象。「みんな買ってる」→「良い商品・人気商品」→「わたしも買おう」という思考回路,無意識に染みついているもの。少なくともわたしは。


ただ,予備を買っている人を咎めるつもりはなくて,わたしみたいにぼーっとしてる人はもしものときに困るので,予備のある人はそういうときに,身の回りの人に融通してくれる。そういう場面も見た。最終的に,必要な人の所に必要な分が行き届けば(行き届かないのだとしても少しずつ行き届かないのであれば),結果オーライじゃないか。


もちろん,期待せずに自分で買っておけと言われると……ごめんなさい,ですが。


支離滅裂な文章からもわかるように,主に停電と列車運行状況の混乱を原因として,色々と少しずつ「いつもと違う」「予定できない」生活をすることになっている今の状態は,わたしはけして得意ではない。そして,楽しみにしていた週末のレジャーがことごとく中止・延期となったことも,かなり残念に思っている。


厭だとか元の生活に戻りたいという意味ではない。地震の直接の被災者とは比べるべくもない些細な「違い」でしかないし,これだけの大災害になれば,その違いや不便を皆で受け入れ対処していかなければならないのは当然のこと。


ただね,規模の大小に差はあれ,みんなそれぞれ被災者だと思うの。そのことに気づかない振りをして「わたしたちは被災していないのだからいつも通りの生活を」とがんばりすぎることは,わたしにはできない。1日2日ならがんばれる。だけど,これは長く続く。停電だって,4月末までとか聞いたけれど,4末になったら華麗にもとの状態に戻せるなんて誰も約束できない。無理してしてほしいとも思わない。ぴくりとも揺れていない西日本以西に住んでいる人の中にも,たとえば勤務先で今回の件に関する諸々の対応をしている人は大勢いるだろうし,多かれ少なかれ影響を受けているだろう。


これは短期間のお祭りでもイベントでもない。混乱も不便も我慢も,ぎりぎりの状態を常態にしないように,長く続けられるありかたを。そして,これからの再建への長い長い道のりの下支えを。