いっぱい衝動買いしてしまいました。

やっぱり現金は持ち歩かない方がいいな。クレジットカードを使える百貨店に現金も持っていくと,カード衝動買い+現金衝動買いという最悪のパターンにはまるということを学習。むーん。しかも,百貨店ハシゴをしたのもよくなかった。店が変わると気分が変わるので(単純)。


目が醒めたのはきのう同様12時半を回っていた。でも,今日は出かける。1時から用意を始めて2時に外出。暑かったので出かける前から汗ぐっしょり。


池袋に着いたのが午後4時頃,西武百貨店に向かい,呉服売り場をさんざうろつき回る。第一目的だった撫松庵の足袋は,ナイロンのは見た目今ひとつ。しかしこはぜの足袋はX.5サイズしか作っていないとのことで,足袋サイズ22.0のわたくしには厳しいものが。そもそもお店の在庫に22.5cmすら殆ど無かったんで。そこで諦めて何も買わなければいいのに,結局ナイロンのストレッチ足袋を2足も買う(何故2足なのか,この時点で既に財布の口紐が切れている。1足1000円でした)。更に隣の和装用品売場で見つけた綿製の小風呂敷(¥500)1枚,手ぬぐい(¥800)1枚,撫松庵にとって返して(隣なの),ふらふら〜っと草履を買ってしまった。けっこういいお値段だった。これを全部まとめてクレジットカードを切る。


草履って高いのね(合皮製でも,そのへんの革靴より高い)。如何にも撫松庵ぽい柄のはそりゃぁもう素敵なお値段(革のブーツぐらい? ブーツの値段がわからん)だったので,「合う着物を選ぶ履き物にそりゃぁねぇだろ」と思って,地味に黒の合皮の台+黒っぽい鼻緒を選ぶ。撫松庵の意味まるで無し。しかしながらなかなかいい感じの組み合わせになったので,若い人らしくていいじゃん,とセレクトに自画自賛。してはみたが,その草履を履くような着物を持っていないことにも気付いたのですがどうしたものか。


それで5時を回る。いいかげん疲れた体を引きずってキンカ堂で地味な買い物をし,ドトールでチョコバナナミルクレープで一休み。隣の2人連れの会話がおもしろかったので聞いていた。23歳の男性と女性がひとりずつ。女性が目下の自分の生き様に不満がありつつも人生の目標を持てないことに悩んでいるようで,男性がそれを励ますためにイマドキの若者らしい人生論を説いていた。盗み見と違って,聞き耳は立てていてもたてられている方がそれと気付かないので,失礼な感じがしないように思う。(他人の視線には気付くものだよね,不思議なことに)。


99%男性が語っていたので,それを女性がどのように聞いていたのか(役に立つと思っていたのか)は謎だけど,“ぶっちゃけ”日本語はどうかと思ったけど,話している内容は,悪くはなかった。ただ,わたしが席に座るよりも前からいて,席を立った後もいて,その間全く同じ内容の話を5回以上繰り返していたので,だんだん……ほかに言うこともないよね,とは思うんだけど,深夜のTVショッピングと一緒で,胡散臭さっていうか信用無い感じに思えてくるんだった。沈黙も大事だね。


それが6時半ぐらいのことだったので,そこからJRに乗って帰ろうかとかなり悩んだけれど,なかなか外出しないたちなので,出たときに用事は済ますべしと駅の反対側の東武百貨店までわざわざ行ってしまった。これがなんつぅか。


草履を見に(買ったばかりだけれどもそれとは別用途)草履屋さんに行ったのだけれど,いったいどんなんを買えばよいのかと悩みが深まってしまった。事前のビジョンが甘かったということもあるんだが。店員さんにいくつか紹介していただくのだけれど,今ひとつ「絶対買うぞ」というほどには惹かれない。そのこうしている内に「これだと失礼にはなりませんし,普段でも履けますよ」と勧められたのが,黒のエナメル台に鼻緒が黒地に金糸を使って小さな手まり柄が描かれているもので,その鼻緒がすっげーかわいくってたいそう気に入ったものの,ほんの2時間ほど前に買ったのも黒台の草履なので,あまりにも同じようなん過ぎるだろう,と。後ろ髪引かれつつも諦める。


しかし最初にこっちを見ていればそれを買って一足で済ませられてラッキーだったかというと,それは違うと思う。多分買わなかったと思うので(台の材質と鼻緒の材質が違うので,お値段が1.6倍だったので。さっきからお金のことばかり書いていてたいへん品がないのは自覚しています。すみません),そういう意味では気にはしていないのですが。


履物問題がより混迷を極めてきたことだけは確か。困ったなぁ。畳表の草履(草鞋を踵だけ何枚か重ねたようなもの)は重いですよ,と店員さんに言われて,持ってみた感じ確かにほかの草履や下駄と比べて重い。ぎゃぁす。


結局何も買わず履物屋を出て,そろそろ閉店という午後8時前。エスカレータまでの道筋にあったたんす屋(という名前のリサイクル着物ショップ)にふらふらと迷い込み,豪華絢爛名古屋帯を衝動買いしてしまった。阿呆。


これが1万円。ちょっと金銭感覚が狂っていた後だったから,これを見て「安い」って思っちゃったんだよねぇ。むーん。最初に行った撫松庵はデザインがユニークなだけに価格設定は全体的に高めだし(特に正絹の小物は高い),東武の方の和装小物売場では撫松庵のほかにこむさとかtumorichisatoのも置いてあって,それらもかわいくて欲しいんだけど買うとなるとちょっと躊躇してしまう(紐一本とかってふうに考えるとね)。挙げ句草履に至っては2万円〜4万円ですからね。


新品って高いんだなぁとしみじみーっと思っていた後で見たから,いかんのよ。でも,新古品ではなく中古だったんだけど,生地もつやつやだし刺繍もぴかぴかだし金糸も剥げてないし,折り目が擦れてもいないし,どこが中古だかわからん美しさ。一目見て気に入って,時間に余裕があれば「買わない」を決断する時間が取れたと思うのだけれど,閉店間際だったので「ここで買わないとこんな帯には出会えないかもしれない」というわけのわからんバーゲンセール的判断回路に陥ってしまった(だからバーゲンセールは苦手なのです)。


これまた買いながら「こんなぴかぴかの帯を合わせる着物なんて,……あれとあれしかないししかもひとつは実家じゃないか」と。はぁ。お店に入ったときには「大量に届いたウールの着物に合わせられる帯があれば」と考えていた筈なのですが。


でも,これはほんとに気に入ったので良し。衝動買いで買う額としてはかなりの領域だけど,品物を見ると妥当(どころか掘り出した気分)だし,なんたって黒地だし。うふふ。これをあわせたら買ったばかりのお草履が履けるじゃん,というのも頭にはあった。


しかしそんなぴかぴか帯,一体どこに締めていくんだ。謎。大いに謎。着物はやっぱりウールでしょ。水が駄目だの雨が駄目だの,汚れてもその辺のクリーニング屋には持ち込めないだの,絹物ってめんどくさい。そんなのよほどの時じゃないと着ていけないし,そんな「よほどの時」というのはそう簡単には発生しないのだった。家でも洗えると噂のポリエステルでも探すか(静電気に目をつぶって)。


つーことで,家に帰って早速とっときの(シミがついた)一越縮緬小紋をとりだして帯を締めてみて,うしししし,とか思いながらこれを書いているわけです。(01:58)