げーんぺっむー


金曜の夜,ちょろっとカレーを食べたくなって,近場のタイ料理屋に行った。豚肉のレッドカレーともち米を頼んだ。たいていは予算の都合で1人客向け一皿料理(バジル炒め目玉焼きのっけと白いご飯の盛り合わせとかそういう類)を食べるので,ちょっとした贅沢。


珍しくお客さんが多くて「ちょっと待たせてしまうかも」と言われたので,別段気にせずPHSをいじりながら待つことしばし。(今にして思えばカオニャオ蒸し時間だったかも)。


横長い平皿に赤い色したとろみのついた炒め物,付け合わせに千切りキャベツ。確かにレッドカレーのような色ではある。豚肉ではある。なんだかでっかいじゃがいもの切れのようなものも見える。とろっとした状態だから,カレーと言えば言えなくもない。しかし,この店で以前カレーを頼んだときはもっとしゃばしゃばしたものが深い皿だかつぼだかに入って出てきたはず。


何か他の料理と間違えた可能性もあると思ってメニューをよくよく見ていると,「豚肉と筍の唐辛子炒め」だかなんだかというメニューがあった。これか。


是が非でもカレーでなければ,という気分ではなかったので構わないっちゃぁ構わないんだが,おねだんが違った。出てきた料理の方が安い。いくらカレー代を払う覚悟で頼んだといはいえ,それより安いものを食べてカレー代金で請求されるのはちょっと哀しい気がしたので,いちおう店員さんに確認したら,やはり間違えていたようで平謝りされた。


どの段階で間違えたのかはわからんが(少なくともわたしではない),前にも1度「豚挽肉のバジル炒めごはん目玉焼きのせ」を頼んで,豚細切れ肉バジル入り醤油炒めごはん目玉焼きのせが出てきたことがあった。そのときはそれっぽい料理がメニューになかったので,単にお肉の種類を間違えたか(偶々挽肉を切らしていた等で)代用したんだろうとは思うけど,想像するところのバジル炒めってもうちょっと色が薄いもののような。そうでもない? しょうゆ味とごはんが合ってめちゃくちゃおいしかったけれど,だからといって次にバジル炒めを頼んだときにもあの超醤油っぽい色の椎茸入った炒め物が出てくる保証もないような。


そんな前例もあるのであまり気にしない。頼んだ料理とは違うとはいえ,味の方向性は概ね同じだし,たいがい炒め物は何でも口に合うので「作り直しましょうか?」と言われたけれどそのまま食べた。筍の歯ごたえがアクセントになってておいしかった。さらに,お詫びってことで,どこから出てきたのかココナツミルクと卵の黄身でつくったプリンまでいただいて,これが濃厚でおいしかった。幸せ。えへへ。


どの店員さんの時に間違えている,といったものではないので,どうも店全体に,メニューあってなきがごとしムードというか,認識レベルが「ぶた,とーがらし」なり「ぶた,ばじる」なりなんじゃないかという疑惑はある。さすがにカレーが炒め物になるのは想像した食べ物とかなりかけ離れてしまうので,頼む人と時と場合によっては作り直してもらいたい度高い気はしますが。


「まいぺんらいかー」の国だからね〜,と思って(諦めて?)いるのですが,どうでしょう。


そんな経緯で,会計の段に,料理名ちょっと似てますよね,という話になった。出てきたものは,むーほにゃららぷりっげーん,とかなんかそんなかんじの料理名だったはず。(もちろんまいぺんらいかーとは言われず「ゴメンナサイ」と「こっくんかー」でした)。


常駐しているおねえさんがかわいくて顔も覚えてくれているのでもうちょっと頻繁に通いたいところだが,昼(ランチ)より夜の方が断然いい。とはいえ夜に1人で頼めるメニューは限られているので,なかなか。