ちーむなんちゃら所感


読んで分かるように書くつもりがないのはいつものことです。


今月末の東日本インカレの準決勝(土曜日)が2コート同時進行であることを知ってけっこうしょんぼりしています。土曜が準決勝だけと知った時に,確認もせずに,特設コート4試合と決めつけていた。


わたしは金曜から行くからさほど痛くないけれど,土日だけの観戦予定の人は肩すかし感満載ですの。


そこから派生して,大学選手権における観客のプライオリティなどに想いを馳せて卑屈になってみたけれど,いずれもすべて今日の話とは別の話題。


ということで,ぱんぱし日本代表。先に,主にメンバー選考に関して,この大会が勝ちに拘るべき大会か否かというようなことをえらそうに書いていたが,実際に観戦してみると,自分の中にもダブルスタンダードな感情があることに気づく。


たとえば


全日本大学選手権優勝チームをほぼそのまま持ってきてるだけじゃん。(=目先の勝利優先に見えることへの不満)


・交替出場もできない(させない)のなら,他の選手を入れれば良かったのに。(=目先の勝利を大事にしていないように見えることへの不満)


とかね。矛盾している。


ひとつめについては既に何度か書いた。


ふたつめの話。


実は日曜の試合観戦中および試合直後は,アウトサイド対角(とセッター)の固定ぶりを苦々しく感じていた。好守に好調だった奏吾はともかく,その対角の人のレセプションが一時やたらとぐずぐずになってサーブで狙われまくっていたし,「Aパスが返れば」状態のトス(=Aパスが返っていないのでお察しください)にもなっていた。


しかし,交代する気配はなかったし,アップゾーンを眺めても代わりに出る選手も思い浮かばなかった。


必ずしも頻繁な選手交代が良策とは限らない。しかしこういう選抜チームでこういう試合だからこそ色々見せてほしい,と思ってしまったのも事実。


あとになって考えてみれば,同じタイプの選手を2枚ずつ用意する必要などなく,似たタイプと交替させる必要も無い。そもそも「タイプ」ってなんじゃらほい。型にはまらなくていいじゃない。けれど,見ている時にはそう思った。守備職人が守備崩されてどうするのよ。


結局,突き詰めると,千々木も伊藤も(ほとんど)出なかったからつまんねー,というだけなんだけど。いろいろと屁理屈でかためてみても要するにそういうこと。


そこで,ならなぜあの二人がそこにいるのよ的な展開になるんだけど。


わたしはそれ自体は,アリだったと。あとで思った。


堺の二人は,4月から2か月弱職場の新人研修があり,その間本格的な練習ができない状態が続いていたようだ。ただこれは当人達のtwitter postをつなぎ合わせた上での推測なので,公式でも正式でもない。そして,そういうがっつりした研修があること自体は当然だとわたしは思ってる。


1週間の代表合宿で得られるものは,二人にとっては大きかったはず。研修期間を埋めるにはまとまった時間が必要だろうしが,Vリーグの各チームは今が1年でいちばんのオフシーズン。ブレがどういう体制を取っているかはわからないが,平常運行の練習量や密度ではお腹を空かせた若い二人には物足りないだろう。


最初から出ないと決まっていたわけでもないんじゃないかな,とも思う。行けるつもりで臨んでみたが目論んでいたほどにはコンディションが戻らなかったのかもしれん。


試合は3戦全勝したのでその2枠も著しい損失ではなかった。


もちろん,他の選手を見たかった,他の選手を入れてほしかった,その贔屓はなんだ,という見解は当然あろう。福岡で開催してALL関東だなんて何度考えてももったいないと思うもの。


それに,セッターもアタッカーも,お互い,2011式チームなんちゃら(ただしスタッフはおりません)に甘えていいのかとも感じた。それじゃあ選抜チームの作り方の練習(?)にもならん。スタッフ抜きのあそこが強いのか。


でも,それでもタイに勝っちゃったので,まあいっか,という気持ちにはなったのだった。


安永と小澤が入っていた時間帯に結果としてチームなんちゃらになって選抜(代表であって選抜と謳ってはいないが)ならではの目新しさやスペシャル感が色あせてしまった責任をアップゾーンにいたアウトサイドの二人に転嫁するのもお門違いだし。


逆に今大会の起用で面白かったのはOPの併用の仕方。できたんのスパイクアウトは春のリーグ戦(対東海)あたりから若干風物詩化しているのがちょっと気になるところではある。「ここはできちゃんの試練の場なんだから一人でがんばるべき」という見方もあるかもしれんけど,おざーさんにとっても試練の場だしな。(個人的な思い入れになるけれど,黒鷲がしょっぱかったんだよ)。


アメリカ戦は途中ですぱっと替えた(ので,テレビ放送的には不思議な感じになっている)。タイ戦は交互に使ってみて,最終的にそれぞれ得意な方で出すというかたちに落ち着いた。実戦で鍛えつつ最後は勝利を取った感じで,成功したと思うし,二人の持ち味も分かりやすい興味深いベンチワークだった。


ものすごく平たく言うと,前衛はできちゃんが良くて,後衛はおざーさんが良い。ブロックに入る前衛で20cmの身長差は小さくないのはもちろんだけど,それだけじゃない。MBにも入れるできちゃんは,前衛でいろんなパターンの攻撃をうまくこなせる。一方後衛になると,たっぷり開いて助走ができる場面では小澤さんのジャンプ力が活きるし,ディグやブロックワンタッチへの反応にも天性の(県民性の)サッカーセンスを感じる。


同じポジションにタイプの異なる選手がいるのは面白い。切磋琢磨すればいいんだ。