天皇杯東海ブロックラウンド
土曜の夜は一人でホワイティうめだのゆかりでお好み焼きと焼きそばを平らげてハイボールまで飲んで,新大阪のホテルに転がり込んだ。新大阪駅で道に迷いそう&足が疲れた&酔っ払いのためタクシーに乗ったら,運転手さんが「見るのはバレーがいちばん好き」と調子を合わせてくださって,しばしオリンピックの女子チームの話になった。世間でいうところのバレーボールというのはそういう扱いであるが,つまりはメジャーな競技であるのだなという認識を新たにした次第ではある。
それにしてもタクシーの運転手さんというのは謎が多い。札幌できたえーる→美香保移動の際にお世話になったH技研の元選手以上の驚きにこの先出会うことがあるかどうかはわからんけれども。
そんなこんなで朝7時半新大阪発のひかりに乗って浜松まで1時間35分。近畿総合と天皇杯東海ブロックと,どちらかだけならわざわざ遠出はしなかったかなあと。はしごできる,というのはだいじかもしれん。土曜の夜にはアジアカップの初戦日本対韓国もあり,夜はホテルでそれを見ていたので,2日間で3種類の大会の合計試合数多すぎて不明という実によくわからないオタクな週末だった。
東海ブロックは2代表。AとBそれぞれで3セットマッチのトーナメント戦が行われた。どのようにグループわけをしているのかはわからないのだけれど,どうみてもAが鬼。そして,なぜか男子が両端で女子が真ん中というコート割で,得点板も各コートひとつずつしかなく,両方のコート(グループ)を同時に気にかけるのはほぼ無理という仕様だった。
A1大同特殊鋼レッドスター2-1岐阜クラブ(25-23 26-28 29-27)
大同:14斎藤 9淡田 4倉田 5平野 2川波 6辰巳 L11平井
→岐阜:6袴谷 3長谷川 8廣澤 18濱本 15 5島野(第2セットから7田中) L17辻/2酒井
本日のメインマッチ。岐阜クラブは今年の国体地元開催に向けて岐阜クラブをベースに強化がなされているとか。キャプテン田中飛鳥と島野の二人がセッターというだけで,によによ。日体大にいた袴谷とか,もとジェイテクトの濱本とか,ヴェルディ→東京の辻とか,見覚えのある名前も多く,年に1度見るかどうかのクラブチームのわりには馴染みがある。袴谷と濱本が攻撃の中心。わたしが見ているちょうど後ろで某出場チームの関係者(スタッフ?)が試合を観ながらあれこれ言っていたのが丸聞こえで,後ろにもアンテナを向けながらの観戦だった。曰く,俺ならセンターとか,サイドに集めすぎとか。確かに岐阜クラブはサイド一辺倒で,それなりにブロックを抜けはするんだけども,でもそれでいいのかと。
そういう点で大同のほうにぶがありそうだったのに,大同は畳み掛けたいところでのスパイクアウトが多く,突き放せない。大同が落としたセットは自滅気味だったかな,とも。第二セット終盤で,交代で出てきた赤澤が超絶トリッキーなツーアタック(両手だったか,直接ではなくてトスだったのかも覚えてない)を見せたときには場内が沸いた。
第三セットは終盤まで岐阜クラブが先行し,先に24点にのせた。サーブと袴谷頼みというところはありながらも,いまいち攻撃が決まり切らない大同に対して,つないで袴谷。これはもしかして,という展開だったが,デュースになったあとひっくり返して,29-27で大同がどうにか取った。あとあとのこちらコートの試合を見ても,ここが事実上代表決定戦だったなあという感じはする。
A2星城高校2-0鈴鹿国際大
鈴鹿国際大の22辻が素敵だった。ポイントゲッターで,わりと無理なところからでもがんがん攻める。タイムアウト時やコートの中での声の出し方やムードづくりも,ダイナミックなスパイクフォームも。
しかしさすがは夏のインターハイで全国制覇しただけのことはある。星城高校が波のない試合運び。ファイナルラウンドに進んでもおかしくないと思われた。個人的な思い出になるが,星城高校の印象は後にも先にも今大学四年生が三年生だった時の天皇杯ファイナルラウンド。真っ黄色の長めのずぼんのユニフォーム,短髪にはちまき。それまで高校チームを見たことがなかったわたしは,なんか凄いのが乗り込んできたと思った。ブルロケはセットを落としかねない流れをすんでのところで食い止めた。そのせいでいまだに何となく星城が気になる。またファイナルの舞台に出てきてくれないかしらとか。
A3大同特殊鋼レッドスター2-1愛知大学(29-27 19-25 25-18)
→大同:7赤澤 4倉田 5平野 2川波 6辰巳 14斎藤 L11平井
愛大:2山田 1萩原 8浅野 3山本 5中村 4佐治 L9井上(d)/14堀内(r)
噂の浅野弟さん。何の根拠もなくキャプテンマークの1番さんが浅野だろうと思っていたら違った。第1セットの途中だったか,ラリー中に上がったディグを後衛にいた8番さんがきれーにセットする場面が続いて,ちらっとツーセッターシステムかと身構えた。動きは軽やかだしスキルは高いし咄嗟の判断が洒落ている。コイツ何者? と思ったらそれが浅野だった。只者ではない。
第1セット,デュースで大同が取る。わたしは個人的にDコートに移りたい時間になっていたのだけれど,第2セットをそれなりにリードして愛大が取ったものだから動けなくなった。第3セットは序盤に倉田のサーブで大同が抜け出し,二度目の倉田サーブでさらに突き放した。夏仕様のすっきりした髪が精悍さを増している倉田さんの素敵なことと言ったら。
A4大同特殊鋼レッドスター2-0星城高校
この試合の前にDコートに移動したので,横目でちらちら気にしつつ。星城高校の冒険は大同に阻まれ,大同が東海ブロックA代表となった。
D1TAJIMI.DAA-アイシン精機
多治見といえば畑田。ほにゃららにはほにゃららがいるよというような見方だけでクラブチームを捉えるのはもったいないと思いはするものの,やはり見知った名前に反応してしまうのが人の性。群馬のフェニックス然り。残念ながら試合は(コートが遠すぎて)見られず,ただ畑田が去年中部総合で見た時よりもさらに大きくなっているのではなかろうか疑惑だけが残った。試合はたしかストレートでたじみの勝ち。
D2トヨタ自動車サンホークス1-2聖隷クリストファー高校
この試合,Aコート側にいたから見てはいなかったんだけど,第3セットを聖隷が取らんとしていた時はちょっとざわざわしていた。スパイカーのパワーとか思い切りの良さ。乗ると行くとこまで行くのね。ちょっとどきどき。
D3朝日大学-TAJIMI.DAA
D4ジェイテクトスティングス2-0聖隷クリストファー高校(25-19 25-19)
第2セットのスターター。A4大同対愛大がフルセットになったから試合開始に間に合わなかったのね。
→J:17辰巳 8松崎 4清野 10松原 7小松 5豊田 L18大矢
S:2水口 5袴田 15飯田 1大原 4豊田 3古谷 L10相山 11戸塚
ジェイテクトは一年目の大矢のおそらく公式戦デビュー戦。このために浜松まで押しかけた側面も否定しない。セカンドリベロが石田(出場はなし),本職リベロのはずのこおろぎはコートプレイヤーの白いユニフォーム姿。コンバート?
ベンチに入っているだけか,いいとこレシーバー的な起用だろうと高をくくっていたところ豈図らんや,だった。