一雨毎に
9月に入ってすぐはまだ「夏!」という感じだった。入道雲がもくもくしていた。
2週目ぐらいは「9月はもう秋だし長雨の時期だけど,そんな気配はみじんもない」と思っていた。たしか関東の水瓶であるダムの雨が少なくて云々といった懸念がニュースになっていたのがこの頃。
長崎に行ったときは台風が来ていた。日中の暑さは相変わらずだが,「陽射しは強いし気温は高いけれど,空気は秋めいてきたな」と感じられるときがあった。夜の暑さ・寝苦しさもなくなった。
先週あたりから,少しずつ雨が降る時間ができている。秋霖や秋雨ということばから想起するよりは夕立に近い降り方にも見えるが,スコールとしか言いようがなかった真夏のそれや都心のヒートアイランド的スコール(?)よりは穏やかだ。そのかわり雷や強い風を伴うことが多い。夜に降ることが多く,寝るときに窓を閉めるようになった。
そして,先の週末の雨を経て,朝晩が冷え込みはじめた。夏の間はバスタオル2枚かけて寝ていたのが,いつの間にかベッドの上に夏布団が常駐している。明け方は薄い夏布団にくるまっていても肌寒かった。今朝は爽やかな秋晴れで,空が高く,すじ雲が浮いていた。運動会,体育祭,球技大会etc。スポーツの秋に相応しい天候だった。
わたしが通っていた小学校から高校は,たしか9月の2〜3週目あたりから衣替えの移行期間だった。長袖ブラウス+スカート+ベスト。「合い服」と呼んでいた。10月1日には上着を着ていたような気もするが10月2週目ぐらいまで移行期間があったようにも思う。
二学期の始業式には暑くてふうふう言っているのに,たった2週間で長袖でもいいかなと思うようになり,さらに2週間経てば上着を着用するようになる。9月に入ったばかりの頃には信じがたくても,実際衣替えのカレンダーと大差なく季節が変わっていく。
夜から雨になり,帰りは半袖・素足が寒かった。
空が光ったと思ったらごろごろ鳴った。
秋分の日を過ぎ,これから日も短くなっていく。まだかまだかと思っていた秋は,気づかぬ間に到来していたようだ。