第67回黒鷲旗全日本男女選抜バレーボール大会5/4(金・休)大会5日目(準決勝)
朝10時試合開始で特設コート4試合,なのですが,ただでさえ宵っ張りの朝寝坊気質のこのブログの中の人は早起きの限界。ここ数年女子準決勝をまともに見られた記憶がござりません。
早起きも辛いが,昼をまたいで体育館に居続けることの何が辛いって,昼ご飯。コンビニのサンドイッチとおにぎりを見るのもうんざりしてきた。食べ物に罪はない。しかし,今年は先週の土曜日から続いているので,しんどさも2日分割り増し。中央体育館はごみ廃棄カートも用意してくれているし,建物の正面に入口外にはお弁当や串カツやらの売店も出ている。コンビニも近いから要加熱の食品を買うこともできる。けれど,つい,試合中に座席で手軽に食べられるものと考えてサンドイッチやおにぎりに走り,つまりは半ば自業自得。
そろそろ,ちゃんとした昼ご飯を食べたい。と言いながら,今日も今日とて寝坊がたたって昼を外で食べてから向かう時間の余裕はなく,結局阪急梅田のデパ地下(地下じゃなくて1階かな)でお弁当を調達して体育館に乗り込みましたの。梅田の阪急百貨店でうさまる(LINEキャラクターズフェアみたいなイベントをやっている)に会ってきた。
デパ地下的お惣菜・お弁当も続くと飽きるけれど,コンビニめしとは多少目先がかわる。朝潮橋の駅を出てから体育館までの道中でたこ焼きも買った。一舟8個入りで300円。素敵。
入場したらJT-岡山の第4セット終盤,JTが取ればフルセットになるが果たしてという頃合い。見ている側の肩に力が入る。
女子は(男子と違って)旧プレミア/チャレンジ1の入れ替えが頻繁で,黒鷲にちゃわんチームが上位に上がってくるのは珍しくない。岡山も17/18はチャレンジ1に落ちていて,ちゃわん優勝をひっさげて今大会準決勝まで来た。マーヴェはぷれみあ2位。男子で言えば合成と富士通が準決勝を戦っている位置づけ。出ている選手がどうとか(主力選手の在不在やら)はわからないが,この接戦には唸る。*1
トーナメント戦からは大阪府バレーボール協会のwebサイトに公式記録(帳票pdf)が載っている。
http://www.ova-gr.jp/article/15937306.html
JTマーヴェラス 3-2 岡山シーガルズ
最終セットが23-21,定時に始まった試合の終了時刻は2時間40分後の14:40だった。
両チーム高卒新人が何人か出ていて,女子界隈でも新人戦の様相なのかな,と。(もちろん引退試合の要素もある)。
マーヴェラスは連日の2時間半ゲーム,どれだけバレー大好きなのか。崖っぷちからの粘りと底力。金杉がパワフルで実に良い。
パナソニックパンサーズ 3-1 東レアローズ(26-24 26-28 25-20 25-20)
東レ:10星野(5米山) 3伏見(2s途中-1富松) 16落合 11戸嵜 15李 21藤井 L22井手
パナ:2深津(15福澤) 13クビアク 6白澤 4大竹(8関田) 7久原 10山内 L17永野
〈メモらん〉
- ぱな,P5のスターターは前日とかわって久原。福澤は,途中のSR2枚替えでOPで出場。
- 東レは,星野と米山が行ったり来たり。(あとで,東レファンの方々から今日は良かったよ,と励まされた。ありがたい)
- パナ強し,だったが,双方の知恵や工夫や良いところが出て,熱く楽しい試合だった。とくに1・2セット目の競りよう。
- 後半はパナが上手だった。東レ側はそれに対し,策(引き出し)が出し切れなかったか。あとになって言えることだが。
- 東レは,どのへんだったかキルブロックがぜんぜん出ない時間が長く続き,そこで,これはしんどいと思った。
- 後ろのディフェンスまで含めたトータルは別として(けして悪いということではない),東レのフロント(ブロック)のキルブロックはチームの大きな武器で,ただの1点以上にチームも上がる。とくに,今回のサイド陣はスパイク得点力がリーグ中に比べて下がる顔ぶれだったと思うので,なおさら,ブロック得点を増やしたかった。
- OPの落合はすごく好調で,OP単独でみれば遜色ない得点力だったと思う。
- とはいえ,サーブで揺さぶられてセンター線を使えずサイド中心の組み立てになると,厳しい。
- WSを片方戸嵜で通すからにはレセプションは腹をくくったのだろうが(戸嵜にピンサ鈴木を入れて後衛3ローテは鈴木という起用はあった),そのぶんのオプションを持てると良かったか。藤井星野前衛時がきつかった。
- 結果論で見れば,瀬戸口や渡辺の入れどころもあったんじゃないか,とも思った。
- ぱなは,大竹が,時々「ああ,大竹だねー」と思うよく言えば豪快なスパイクミスを繰り出すものだったが,偏りすぎるでなく,バランスが良かった。東レ側も大竹のことは多少ほっておいたようにも見えた。
- 結論「強い」しかない。山内のスパイク,ほんと高いわ……。打ち下ろすでなく,ブロックの上から,アタックラインの向こう側コートの後ろ半分に鋭いスパイクが打てるのは強い。
FC東京 0-3 ジェイテクトSTINGS(34-36 18-25 20-25)
東京:16手原 23小森 18栗山 6ペピチ 9手塚 29井上 L20山本
ジェイテクト:19浅野 2金丸 14西田 8郡 4福山 15中根 L12興梠
〈メモらん〉
- ジェイテクト,前日負傷したカジスキはベンチアウト。本間はユニフォームを着てはいたが出場なし。
- 東京もジェイテクトも若い。ジェイテクトは1年生3人がコートに立っての準決勝(福山前衛時の6人の平均年齢24.5歳,金丸/興梠の34歳コンビが思いきり引き上げてなお)。東京も1ねんせいの小森スタメン(ペピチ除いて全員20代,7人平均26歳)。
- 東京は第1セットの30点越えの大接戦を落としたのが全てだったか。そのあとを立て直せず,次第に,駄目な方の東京のいつものパターンにはまっていった。ポイントポイントでは良いプレーもあるしブレイクもするけれど,勝てない。追い上げるけど追い越せない。
- 試合前の勝手な予想では,攻撃の破壊力ではジェイテクトに分があるものの,カジスキが出られないとなれば,若いジェイテクトちゃんに(特に8番方面に向けて)強打サーブをぶっこんでレセプションを崩すことで勝ち目が出てくると踏んでいた。
- 今のチームでそれほどたくさんあわせているとは考えづらいので(新人研修もあるじゃろう),オーソドックスなバレーをしそう。ならばレセプションを崩してさらに攻撃の選択肢を狭めれば,対応のしようも出てこよう。と,そんなかんじ。
- とくに8番方面の人は大学時代から3枚レセプションに入ってはいたが,拾うよりも打つほうのレフトエースでレシーブはさほど得手ではなさそうだし,元気印ゆえにそこで元気を削げばプレーも削げるんじゃないかと(よくしらんから適当に)思っていた。
- おおむね(対レセプションアタックとしては)間違っていなかったように思うのだが,ただし期待したほどサーブで崩せていなかったかもしれない。
- が,問題はそこではなく。結局,東京がずるずる行くのは,ラリーの最後を取れないところだったわ,と気づいた。よくボールが上がってはいたが,ラリーを取れないのでブレイクできない。
- 昨日の試合後半からかなり疲労がうかがえた手塚が,今日はいまひとつ調子が上がらなかった。手原のトスも,ちょいちょいお察し案件で,アタッカーがアンテナ近くネット近くでうにょうにょtipしている(そしてそれを最終的に押し込まれたりはじき出されたりする)光景がしばしばあった。しんどい。
- ジェイテクトの若々しさがやばい。なんせ,主将の浅野が年齢不詳でいつでもはつらつとしている。福山は言うまでもなくアレだし,西田は空中でスポットライトを浴びて時がとまる。
- 郡には新人のフレッシュさとがむしゃらさが溢れている。去年まで日大で見せていた,時にうざったく腹立たしくさえ感じる,喜びの弾けさせかた。内定デビューした先のリーグでも見せた,良い意味でのまっすぐさ。西田があまり前面に出していない(見せていないのか持ち合わせていないのかわからない)新人「らしさ」を,郡が担っている。
- 西田は18歳の新人なのだが,リーグから何試合か見ていて,いまだによくわからない(のでもっと見たくなる)。F6か何かのヒーローインタビューで,自分が無意識に求めていた「高校生らしい」コメントが出てこなかったところで,その違和感(自分の傲慢さと現実とのギャップ)から,よけいに気になる選手になった。
- 滞空時間の長さと最高到達点の高さ,それから打球の威力はすさまじい。ボールを叩く度に音に震え「こいつ,すげえ」と唸る。
- しかし,スパイクミスもそうとう多かった。西田に頼りきらない組み立てでトータルでは痛手になっていないが,打球の威力が半端なく強いだけに,ネットに刺さったり枠の外に刺さったりしたときの衝撃は大きい。もしもこれが(仮定しても意味はないが将来の可能性としてはけして低いとは言いきれない)代表戦の,それも重い何かがかかった試合で,終盤の重い何かがかかった得点機に,お茶の間じゅうが固唾を飲んで彼の左肩に何かを託したときにこのスパイクミス(エラーというか)が続いたとしたら,それでも我々は彼のことを希望に満ちた目で見られるだろうか。負けん気の強さと若さとふてぶてしさを好意的に受け止め,いっそう応援したくなるだろうか,それとも責める気持ちになるだろうか。そんなことを思いながら見ていた。
- 明日は大竹とのOP対決になるだろう。近い未来の代表選考的な視点で,比較して見てしまいそうだ。
- ジェイテクトには初タイトルがかかっている。相手は強い。が,あの勢いで高い壁を突き破れるかもしれない。