11時ごろ電話が鳴る


「はい」

「わたくし○○(団体名+個人名,だったかな)と申しますが,奥様でいらっしゃいますか?」

「違います」

「今日は……」

(被せるように)「すみません」

「申し訳ございません,失礼いたします」


う〜ん,あっさり。引き際は良かったな。でもね,午前11時過ぎって世間様では電話を掛けるのに適した時間帯かもしれませんが,わたしは休日の安眠を電話で破壊されました。


会社+個人の名前って,ちゃんと名乗ってる風に思えるかもしれないけれど,心当たりがない人間にとっては名乗らないのと同じぐらい胡散臭い。自分ができているかどうか振り返ると心許ないのだが,こういう場合は,先方の名前を確認しない限り「闇雲に掛けています」と言っているようなものだ。


尤も,こちらの名前を確認されたところで,「あ〜,またどっかからウチの情報が漏れているなぁ」と厭な気分になるだけなので,どっちもどっちだが。


しかし,うちの電話番号を持つ家の住人がどういう人間かわかった上でかけてくるなら,もしかしたらわたしにとっても好都合な情報(?)がもたらされるかもしれないわけよ。いきなり掛けTELという手法という時点でかなり分は悪いけれど,それでも。たたき起こされていきなり「奥様でいらっしゃいますか?」などという電話の無礼千万さたるや。


例によって例の如くのイソノさんあて間違い電話かもしれませんし,「イソノさんあて間違いダイレクト電話」の可能性も高いわけですが,向こうはあっさり引き下がったのだから気にしなくて宜しかろう。


家の電話にかかってくる電話なんて10中8,9それなんだから,出なければいいという話もありますが,時にはわたしに対して用があってかかってくるケースもあるし,そういうとき留守電になっても入れてくれるとは限らないから,基本的には出られれば出る(2コール目に留守電に切り替わるから出られないことも多いけど)。もっといえば,たまに入っている間違い電話留守電の発信元と直接話ができる唯一の手段なので,やっぱり出ざるをえないでしょう。