消化はできていないけれど,少なくとも,喜ばしいひとときだったことは確かだ


なぜか今日もまた(例によって)空調のない体育館に出没していました。お誘い頂いたので。光栄です。


まず,ほぼ1年ぶりに,やや特殊なシチュエーションに限って現れるという魂胆見え見えなフシンシャにも拘わらず,先様から歓待を受けた。ありがとうございますと言われて悪い気はしない。むしろ有頂天。しかも稀少な扇風機までつけてくださった。


それから,若いマネさんから声をかけていただいた。ついったーとかぶろぐとか以前から見てましたと言われて,(例によって)きょどった。


そんなこんなを経て,ある方のお話しをうかがうことができた。もちろんわたしが単独で斬り込んだのではなく,うかがった人の隣にべたーっと張り付いて盗み聞き(違うけど)していたわけですが。きちんとした手続きでもってきちんとうかがったお話しなのでここではそれについては何も触れませんが,ひとつひとつの言葉が,興味深かったしためになったし,胸に響いた。


みんなそれぞれの立ち位置から,いろんなことを考えて,いろんなことを願って,いろんなことをしている。


文化というと大上段になってしまうけれど,ひとつの文化には,多くの立場からの多くの人の多くの関わり方がある。


わたしは,何かを良くするために自分がどういった役割をしよう,などと考えることは得意ではないし,やり遂げることができないと知っているから手を出そうとは思わない。


そもそも何を持って「良い」状態と言えるのか,その定義や目指すところも,百人いれば百通りの答えが返ってくるだろう。


でも,大上段だけど,文化ってそういうものだと思う。均質的になれるのは閉じた狭い世界だ。閉じた狭い世界の文化もあるだろうけれど,今はそういうつもりでは使ってはいない。個々の具体的な点にフォーカスすればいろんな人がそれぞれの良いようにやっていて,そこには対立や軋轢やねじれや無駄や,いろいろあるけれど,何歩も引いて俯瞰してみたときに発展し,賑わっている。そういう懐の大きさがあってこそのものじゃないかしらん。


その上で,わたしは善し悪しの観点もビジョンも持っていなくて,ただ,自分の楽しみとしてそこにあるものをおいしくいただきたい。そこにものがなくなったりおいしくなくなったりしたらそりゃあ辛いし哀しい。どういうものを「おいしい」と感じるか。難しいね。保守的だからね。今のままがいいなと思うし,たいていはおいしくなくなってから「前はおいしかった」って気づくんだろうね。


だけど,おいしく食べる工夫やおいしいものを探すことは自分のできることの範疇だけど,それそのものを「おいしくする」ことは,わたしの範疇ではない。少なくともわたしは自分自身の楽しみに関してはそう考えている。


そこにいてそれを見ている人(楽しんで見ている人)は,そこにいてそれを行っている人とは違うし,見ている人だからできることや見ている人同士の間でできること(その方がスムーズなこと)もあるだろうよ,とは常々感じているのだ。「行っている人」と「見ている人」の間に橋渡しや適度なやりとりがあれば,よりうまく回る。


冒頭に書いたように消化はできていないのだけれど。あ,この辺はインタビューの内容とは全くこれっぽっちも一切かすっていないので,念のため。


そんなわけで,「賑やかし」というととても言葉が悪いのだけれど,今のスタンスで適当にいきます。残念ながら,意図して自分の「外」に影響を及ぼす行為全般を苦手としているし「その人が楽しそうにしているとそれだけで楽しそうに見える」的な能力も,おそらくない。観客を増やすとか知名度を上げるとか人気度を増すか,そんなことはわたしにはできない。それでも,自分の「内」だけで消化して(この場合は,文字通りちらしの裏に書き留めておくだけとか)いるよりは,外に出していれば,いずれ文化なるものの一端に(無意識のうちに)寄与することもあろうと思う。要するに,そこまでさえも考えていないよ,という表明でもあります。


そんなことをつらつら考えながらいたからでもなく,これまた例によって,ぼーっと,練習試合を観ていた。ああいう場面では自分の見る目がない(何をどう見ていいのかわからない)のが身につまされて辛いわー。でも,久しぶりに(いつだろう。東日本インカレ? 春のリーグ?)見る選手のプレーに「やっぱりうまいわー」とか「かわいいわー」とかによによして,夏の午後は過ぎていく,それだけでもいいのかな,とか。あとに何も残らなくても。


秋のリーグの日程も判明した。開幕まであと20日。この夏は練習試合見学の楽しさの片鱗を味わった。それでも,背番号の入ったぱりっとしたユニフォーム姿の公式戦が好きだ。始まれば終わる。楽しみとも言い切れない。でも,公式戦を見たい。


おそらく3連休以外は出没します。お手柔らかにどうぞ。