窯変源氏は,とうとう14巻に突入。


14巻が最終巻だと思われ。長かった。次に待っているのがマ○みてと一説にあるけれど,通勤時に持ち歩いていたらどの巻も傷んでしまったので,借りない方がいいんじゃないかと思っており。


例によって,最終巻とは思えないぐらい収束点が見えない展開(寧ろこれからややこしくなっていく感じ満載)。源氏物語をがんばって読むと必ず最後にがっかりするんだけど,今回もやっぱりがっかりを味わわざるをえないものかしら。だって,それ以上残っていない(のか,書かれていないのか,それはわからないけど)んだから仕方ない。「窯変源氏」が最後をどうしてるのかは読んでみないと分からないけど,なんかこうかこじつけていたとしてそれは「ドラえもんの最終回」に過ぎないわけよ。これはネタばれではないと思うので書きますが,源氏物語の最後の最後というのは,信じられないくらい尻切れとんぼなのです。


尻切れとんぼで放り出されるまであと○秒って感じ。なので,ストーリーは漸く匂宮が宇治のおねーちゃんをレイプしたところ。いよいよ空前絶後の(嘘)主体性の無いお嬢さんが受動的に二股をかけてしまうというわけわからん混乱へようこそいらっしゃい(日本語が変)。


火曜の昼に14巻冒頭のレイプのくだりを読んだときには,“はぁ〜”とかなり脱力。男どもの身勝手がまかり通る世の中のしくみにふぇみ的怒りも覚えるものであり,しかし「浮舟」なるひどい呼び名で呼ばれるこのおねーちゃん(お嬢さん)本人にもいささか歯がゆい思いがしなくもなく。


でもさー,ひどいんだぜ。みなさんそれぞれ思う向きはございましょうが,あたしゃやっぱり浮舟にはどうしようもなかろうと思うんだよね。千年以上経った今でも,夜中にぐーすか寝こけているところに背後から突然成人男性が現れたら,どうだろう。大声をあげて助けを求められるものかしらん。目的がそれとわかってはいても,どんな人物か読み切れないとうっかり逆上されてもっと恐い目に遭いかねないし。抵抗してもどうせ無駄なら,あんまり厭がらず前向きに楽しむのも一つの対処法という考え方にも一理はあると思うんだよね(と書くと,目を剥く向きもありましょう。まぁね。そもそも楽しめるのかと言われると,たいへnムズカシイ問題かと思われますことよ)。


今と違うのは当時のおひぃさんは周りにお付きの人々がたくさんいるので,いかな成人男性といえどみんなで立ち向かえば勝てる(?)んじゃないかと思うんだけどさぁ。それをしないところには歯がゆさは覚えるがね。しかしながら,そんな至近距離に立ち入られたという事実が,既に明るみに出たらたいへ〜んレベルだからして,叫び声を挙げて人を呼ぶわけにもいかんかったんだろうがね(その前に手で口を塞がれたんじゃね)。でもそれってただの言い訳っつぅか,本人よりも周りが阿呆っつぅか。


てなわけで,全編最初から最後までレイプばっかり。なので,はぁはぁな少年は読んでみると楽しいかもしれませんことよ。高尚な訳本は婉曲且つ上品極まりない具合に流してしまうので期待に添えないかもですが,窯変源氏はなかなかよろしい。