そういえば「新選組!」もみたよ


結局録画していたビデオは見なかった。こちらから積極的・能動的に見るほどのモチベイションは維持できていないということかな。だらだらしていたら1時5分になって始まったから見る,と,そのぐらいのスタンスがいいです。先週のでちょっと疲れていたし。丸2週間の休養はちょうどよかった。


ちら見ぐらいだったのでお陰でいらいらすることもなくおもしろかった。そして,今回ので,わたしは,山南さんと訣別できた。もう彼の出番は終わりでいいのだと思った。


たとえ阿比留鋭三郎を生きたまま脱退させた大河版新選組でも,さすがに山南さんと土方某を仲良しこよしのまま最後までいさせるわけにはいかんだろう。山南さんが脱走するのは最早避けようがない(既に次回予告で出てしまったもんね)。


山南さんが近々ドラマから姿を消すことは寂しい。でもこれは,ドラマの最終回で「たとえハッピィエンドであろうとなかろうと,この人たちがもう見られない点に於いては同じなんだ」と寂しくなる気持ちと同じだ。


でも,寂しいのは寂しいとして,今回の山南さんの描き方を見ると,彼の退場の仕方は,いい描き方になる予感がする。放送を見る前から決めつけるのは早計だが。単に土方某と対立して立場悪くして動機不明の脱走をかまし,鬼な誰かさんがぶち切れるというだけに終わらせず,彼の心の救済というか伏線の回収というかが為されそうだからだ。


既に彼はあの組織での役割を全うしている。早い話があそこにはもう彼の居場所はないのだ。そして本人ももうあの組織に未練はないのではないだろうか。いや,未練はあるかもしれないが,彼がやりたかったこととは違うものになってきているし,それを変えることもできそうにないこともわかった。


前向きな見方をすれば,今まで一所懸命に携わって育ててきた組織が(土方の手による物としても)機能し始め,設立メンバの1人である山南さんは「もう自分が居なくても大丈夫」と思っている,という風に解釈することもできる。


山南さんには現実の組織に於いては燃え尽きているというか行き詰まっているし,かといって,今更やりたいこと(或いは本来やりたかったこと)へと新たな道を進むこともできないのではないかと。いや,もしかしたら,それをしたくて脱走するのかもしれないけれど,今回の明里さんとのやりとりを見ていると,彼の人生の意義みたいなもんが,彼の中から喪失してしまっているようにも見えた。こないだの久坂玄瑞ではないが,「俺たちのやってきたことは何だったんだろう。俺たちが生きてきた意味は……」と,喪失感と共に既に何かを覚悟しているような表情でもあったものだよ。(0:59)