岡崎公園ぷらぷら


黒鷲旗のあと中1日で土日というカレンダーだったので,年次有給休暇を取って10連休にしました。家族サービスです(真顔)。


しかし当の夫は平日はフツーにお仕事。ひとり取り残されました。


ゆるぼしたら神戸とか奈良とかをおすすめいただいたのですが,思いっきり寝坊したせい(+肌寒い雨天)で遠出の雰囲気ではなくなり,京都市美術館で「光り輝く肌のルノワール展」と「モネ展」を。前者1400円で後者1600円だったかな。同時入場(かたほうのチケットの半券を見せる)で200円引きになりましたが,いいお値段だわ……。


ルノワール展のほうは,ああこの人幸せだったんだろうなあ,という,幸福さがあふれ出ているというか。


要するに女の人が,少女も大人もほんとうにふんわり綺麗に描かれていて,何をどういうてもそれに尽きるんだけども,これだけまとめて観ると眼福。印象派だけど,わりときっちり輪郭をとって描いている人物画も多く,わかりやすい。


描かれた19世紀後半のフランスの女性のお洋服をみるのもそうとう楽しい。19世紀末って(ジェレミーパレット挿絵のビクトリア朝イギリスのイメージで)かっちりした露出の少ない服を着ているものとばかり思っていたけれど,半袖の薄手のブラウス一枚だったりと,かなり軽快。今の感覚で見てもかわいい服がたくさん。白いリボンとかふんわりきらきらしててほんとにかわいい。


一方のモネは,オランジュリー美術館の睡蓮の部屋が最強なので,あれはもうあの部屋でしか見られないので,パリに行く機会があればぜひオランジュリーに行くといいと思うよ。ほんとに。「睡蓮」のせいで「青」のイメージが強いけれど,最晩年の作品は赤や茶色で,それも,印象派つーか,かなり前衛的なかんじ(ありていに言えば何を描いているのかわからない)だったのは意外だった。


「印象,日の出」の展示期間はとっくに終わっていたんだけど,交替で展示されていた「テュイルリー宮殿」がすばらしかった。カットライトという特別な照明をあてているそうで,照明の力も大きいか。ダークグレーの壁に絵がくっきりと鮮やかに浮かび上がっていて,絵のすばらしさが引き立っていた。明るい光の降り注ぐ公園,木々の緑が鮮やかで,公園内の通路を人々が行き交っているのが黒い点であらわされている。遠くには霞むセーヌ対岸。


ルノワールもモネも19世紀末から20世紀初めにかけて活躍した画家で,略年譜によると2人とも生きているうちに絵で評価され,経済的にもうるおって生活も安定していたようで,作品にもそういう部分は出るのかなあと。普仏戦争があったり第一次世界大戦が起きたりとけして世の中(フランス)は平穏ではなかったし,彼らの生活も万事ハッピーとはいかないだろうけれど,幸せな気持ちになれる絵が多いな,と感じた(それでもモネの晩年のはよくわからない)。


そのあと,ロームシアター京都(旧「京都会館」)の京都テラスでまったり。


ゆったりした空間(席配置)で落ち着けてよかったです。置いてある本(日本の伝統文様)をぱらぱら見ながら,フルーツタルト+コーヒーのセット。


ドリンクメニューに抹茶のアレンジドリンクがたくさんあったのに,ケーキセットのドリンクではコーヒーか紅茶しか選べないのはいただけない。そこそこ長居したので,2オーダー目に抹茶の「アメリチャーノ」を頼みました。アメリカーノの抹茶版で,ショットの抹茶をお湯(かお水)で割ったものとのこと。たしかに,練った濃茶をお湯で割ったような飲み物でした。さいきんお抹茶にはまっているので幸せだった。


1階に入っている蔦屋書店はスタバと一体化していて,座席でドリンクを飲みながらゆっくり本が選べるという素敵な空間でそちらもかなり魅力的。


最後にちょろっと冷やかした感じだと,売り場面積はそれほど広くなく,京都関係(裏具さんの文房具とかの素敵げなグッズも少しだけ扱っていた)と食事関係,美術関係が多かった,かな(ちゃんとは見てない)。なんとなくおされっぽい本がメインのちょっとかわった本屋というよりは買って帰れるブックカフェの雰囲気でした。


岡崎公園,去年の夏も美術館には行ったけど,まだ京都市動物園には行ったことがない。改装してこじゃれた外観になっているし,たしか以前「翼の王国」で読んだ気が。いつか入ってみたい。